ズーム・ビデオ 決算発表後に急落

  • 2022年11月22日
  • 2022年11月22日
  • BS余話

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)の株価が決算発表後のアフターマーケットで急落しています。

11月21日の市場終了後に発表された第3四半期決算の売上高は11億ドルで、前年同期比5%増、為替調整後では7%増となりました。これは、同社のガイダンスである10億9500万ドル〜11億ドルの範囲の上限であり、アナリストのコンセンサス予想に沿ったものでした。

非GAAPベースの利益は1株当たり1.07ドルで、会社予想の1株当たり82~83セント、コンセンサス予想である84セントを上回りました。企業向け売上は6億1430万ドルで、前年同期比20%増となりましたが、小規模顧客向けのオンライン売上は4億8760万ドルで、9%減となっています。

ズーム・ビデオは、パンデミックの初期に同社のビデオ会議サービスの需要が急増し、一時は3四半期連続で360%以上の売上成長を記録しました。しかし、より正常な労働環境への回帰、経済の低迷、マイクロソフト(MSFT)やシスコ・システムズ(CSCO)などとの競争激化により、売上は急減速しています。

ズームは1月期の売上を10億9500万ドル〜11億500万ドル、恒常為替レートでは11億2000万ドル〜11億3000万ドルと予想しています。非GAAPベースの利益は1株当たり75~78セントとしていますが、アナリストのコンセンサス予想では1株当たり80セントと予想されており、これを下回ることになります。

2023年1月期通期については、売上高を43億7000万ドル〜43億8000万ドル、為替調整後では44億4200万ドル〜44億5200万ドルと見ています。また、非GAAPベースの利益を1株当たり3.91ドル〜3.94ドルと予想しています。従来のガイダンスでは、売上高は43億8,500万ドル〜43億9,500万ドル、非GAAPベースの利益は1株当たり3.66ドル〜3.69ドルとしており、いずれも下方修正したことになります。

ズームは当四半期、前年同期比14%増の20万9300社の企業顧客を獲得しました。同社によると、過去1年間の売上が10万ドル以上の顧客は3,286社で、約31%増加しました。小規模オンライン顧客の月間平均解約率は3.1%で、前年同期から60ベーシスポイント減少しています。

四半期利益は予想を上回ったものの、1月期の利益が予想に届かなかったり、通期のガイダンスが下方修正されたことによって株価はアフターマーケットで7%を超える下落幅で取引されています。

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