アマゾン Eコマースのベスト企業として「買い」推奨

モフェットネイサンソンのアナリスト、マイケル・モートン氏は11月15日、電子商取引ソフトウェア・セクターのカバレッジを開始し、「電子商取引の普及率は歴史的なペースで伸び続けるだろう」と予測しています。

2001年に1%だったオンラインショッピングは、現在では米国小売市場の14%を占めるようになっていますが、同氏はこの傾向は今後も続くと見ており、その理由として「消費者にとって、オンラインで買い物をする方が便利だし、安い場合も多いからだ」と述べています。

このセクターで同氏が「アウトパフォーム」と評価しているのはアマゾン(AMZN)だけとなっています。

ショッピファイ(SHOP)、エッツィ(ETSY)、イーベイ(EBAY)、チューイ(CHWY)もカバーしていますが、その評価は「マーケットパフォーム」。そして、ウェイフェア(W)については「アンダーパフォーム」と格付けしています。

同氏はこのセクターについて、「成功するマーケットプレイスは、シェアを拡大し続けるために、独自の供給源を確保し、トラフィックを生み出す優れたブランドエクイティを持ち、グローバルなスケールを活用する必要がある」とし、「スピードが重視されるこのカテゴリーにおいて、充実したスケールを持たずにコモディティ製品を販売することは、最終的に市場シェアと利益率の低下を招く。Eコマースの成熟期において、キャッシュフローを生み出していない企業、あるいはキャッシュフローがプラスになる目処が立っていない企業は傍観する」と述べています

各銘柄への同氏の評価は以下のとおりです。

アマゾン(AMZN)

目標株価118ドル。業界最大手のアマゾンは、最近のインフラとスタッフへの大規模な投資の後、「フルフィルメント費用を改善しており」、ここから収益性の向上と資本集約度を下げることを促すことになると同氏は評価しています。

ショッピファイ(SHOP)

目標株価を30ドルに設定しており、現在40ドルの株価が25%下落するリスクがあることを示唆しています。同氏は、「成長とバリュエーションへの懸念」から、この銘柄を傍観していると書いており、2023年と2024年の商品総額の予測はコンセンサス予想を下回っています。

エッツィ(ETSY)

設定した目標株価は116ドルで、最近の水準を若干下回っています。「ビジネスモデルの強さ」は既にコンセンサス予想に織り込まれていると同氏は見ており、2024年と2025年の成長率は1桁台後半と緩やかなものになると予想しています。

イーベイ(EBAY)

イーベイの課題は「秘密ではない」し、すでに予想と株価評価に反映されているとモートン氏は考えています。ここからの「ターンアラウンドは難しい」として「我々は様子見をしている」とコメント。目標株価を11月15日の終値47ドルから6%低い44ドルとしています。

チューイ(CHWY)

ペット用品小売の チューイについて、モートン氏は目標株価を、15日の終値42.85ドルより23%低い33ドルに設定しています。チューイは先行者であったものの、今や競合他社に追いつかれているというのが同氏の評価。「コンセンサス予想は競争の現実を想定していない」として「チューイの現在の評価は、我々の見通しに対して楽観的すぎる」と述べています。

ウェイフェア(W)

家具・家庭用品販売会社であるウェイフェアの目標株価を20ドルとし、15日の終値が42.16ドルの同社の株価が半値以下になる可能性を示唆しています。「競争の自由化」によって同社のシェアが低下しているとモートン氏は見ており、同氏の売上予想は2023年、2024年ともにアナリストのコンセンサス予想を下回っています。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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