データ分析ソフトウェアのパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は9月29日、米国国防総省から最大2億2900万ドル相当の契約を獲得したと発表しました。1年契約で、国防総省の全軍事部門における人工知能と機械学習機能のテストと展開をサポートするとのことです。
パランティアは、この契約は、AIとML能力を開発するために米陸軍研究所と以前に発表した2年間の9,990万ドルの契約を基礎にしたものだと述べています。同社は2018年に陸軍研究所とAI応用に関する協業を開始ししました。
この発表は、ここ数四半期、商業事業よりも成長が緩やかだとして圧力を受けていたパランティアの政府部門に対する信頼を高めることになりそうです。この発表を受け、同社の9月29日の終値は1.76%高の8.08ドルとなっています。
パランティアは、第3四半期の売上高を4億7400万ドル〜4億7500万ドル、営業利益を5400万ドル〜5500万ドルと予想しています。通期では、売上高19億ドル、調整後営業利益3億4100万ドルから3億4300万ドルを見込んでいます。
パランティアのチーフアーキテクト、アクシャイ・クリシュナスワミ氏は経済誌バロンズのインタビューに応え、同社が商業・政府双方の顧客に対応する方法を拡大し、より多くのMLやAI技術を取り込んできたと述べています。同氏は、同社が石油・ガス流のモデリング、航空路のモデリング、電力網の最適化などの用途で、商業顧客とAIやML技術を利用していることも明らかにしています。
ウィリアム・ブレアのアナリスト、カミル・ミエルチャレック氏は9月29日付けのリサーチノートで、パランティアが最大2億2900万ドルの契約額を全額獲得すれば、「政府契約の獲得ペースが鈍化している同社にとってプラスとなるだろう」と書いています。
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