エヌビディア (NVDA) は、8月24日のマーケット終了後に第2四半期決算を発表しました。売上高は67億ドルで、同社が8月8日に暫定決算として発表していた額と同じでした。調整後1株当たり利益は51セントで、ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想50セントを若干上回りました。
ただ、失望を招いたのは、現在進行中の第3四半期の見通しです。厳しいマクロ経済環境と需要の急速な減退の影響があるとしてエヌビディアが示した売上高の見込みは57億8000万ドル〜60億2000万ドルで、アナリストのコンセンサス予想を69億1000万ドルを10億ドル下回るものでした。
エヌビディアのライバルであるアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は最近の決算報告で、第3四半期の売上高を65億ドル〜69億ドルと予想しているため、エヌビディアの見通し通りであれば、AMDは第3四半期の売上高でエヌビディアを上回ることになります。これは2014年第3四半期以来のことになります。
経営陣は、決算説明のための電話会議で、需要が「急激に減速」したと述べています。ある幹部は、価格と販売台数の両方が四半期中に悪化したと述べました。ただ、暗号通貨マイニングの減少がゲーミングカードの売上減少をどの程度促進したかについては今回も「定量化できない」と説明しています。
エヌビディアの最高財務責任者であるコレット・クレス氏は、同社の新しいチップアーキテクチャを使用した製品は 「もうすぐ登場する」と発言しています。現世代のAmpereカードの価格体系が、次の世代でも持続可能かどうかという質問に対しては、発売時の市場の状況を見て価格を設定すると答えています。
次世代カードにおけるAMDとの競争については、エヌビディアのカードはブランド力が高く、ゲームサービスで最も使用されているカードのランキングで上位を占めていることを指摘し、またゲームパブリッシャーとのパートナーシップとエヌビディアのより高度なソフトウェア機能も相まってライバルに打ち勝つことができるとの自信をクレス氏は見せています。
ただ、一部のアナリストは、エヌビディアのグラフィックスカードに対する需要は、暗号通貨マイニングへの露出、ハイエンドカードの価格上昇、世界経済の悪化による悪影響のため、低迷を続けるかもしれないと懸念しています。
エヌビディアの株価は決算発表が行われた後の8月24日の時間外取引で4.56%安の164.38ドルで取引されています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA