再生エネルギーでの成長と高配当の両方で魅力的なブルックフィールド・リニューアブル

大きく株価が下落した今年、安定的な収入をもたらしてくれる高配当株の魅力が改めて見直されています。ただ、配当株への投資と言ってもインカムゲインだけでなくキャピタルゲインももたらしてくれる銘柄の方がより魅力的なのは言うまでもありません。

そんな両取りを可能にしてくれることで魅力的な銘柄のひとつが、再生可能エネルギー企業であるブルックフィールド・リニューアブル(BEP)です。

米国、カナダ、欧州連合、英国、ブラジル、中国、インド、日本、韓国はすべて、二酸化炭素排出量の大幅な削減を約束していますが、これらの目標を達成するためには、再生可能エネルギーの利用を拡大することが必須となります。

陸上風力や太陽光を使った発電のメガワット/時あたりのコストは、すでに石炭やガスを使った場合よりも低くなっていますが、この優位性は、今後数年間でさらに高まると予測されています。

ブルックフィールド・リニューアブルは、再生可能エネルギーの世界的なリーディング・プロバイダーとして、確かな実績を誇っています。同社は水力、太陽光、風力、分散型発電、蓄電施設を4大陸に所有し、その合計容量は21ギガワットにも及びます。

そして、同社は69ギガワットの開発プロジェクトを計画しており、これは現在の容量の3倍以上です。ブルックフィールド・リニューアブルは現在、電力の約半分を水力発電設備で賄っていますが、新たな取り組みで太陽光と風力に大きく注力する計画です。

また、同社は魅力的な買収の機会も見つけ続けています。近年は、運営中の再生可能エネルギー資産の購入から、開発パイプラインやクリーンエネルギー転換の初期段階にある企業の買収に重点を置いており、経営陣は、今後数年間で、エネルギー転換期だけでも2000億ドル以上の機会があると見ています。

ブルックフィールド・リニューアブルの株価は、2013年にニューヨーク証券取引所に上場して以来、S&P500だけでなく、S&P公益事業指数やS&P500 ESGといった指数を上回るパフォーマンスを示しています。創業以来、年率18%のトータルリターンを達成しており、過去5年間の年率リターンは26%に加速し、市場を大きく上回っています。

ブルックフィールドは、今後も市場を上回るトータルリターンを生み出し続けることができるはずです。経営陣は、電力価格の上昇、開発プロジェクト、インフレ、買収といった4つの要因によって、2026年まで1株当たりの営業利益が年率最大20%成長すると見ています。これは、再生可能エネルギーへの転換が加速している世界情勢を背景に、過去10年間の実績から加速する可能性があります。

もちろん、良いことばかりではありません。同社への投資にもリスクがあります。ブルックフィールド・リニューアブルの最大の欠点は、生産能力拡大のための資金を借入金に頼っていることだと言われています。金利の上昇は、同社が成長するためのコストをより高くする可能性がある不安な要素です。

また、発電設備に生じる可能性のある不測の事態のリスクもあります。例えば、水力発電所のひとつでダムの決壊が起きれば、大きな痛手を同社は被ることになります。

それ以外にも風力発電や太陽光発電といった再生エネルギー分野での競争が激しくなっており、そこから生ずる問題のリスクも抱えています。

ただ、こうしたリスクがあるのは大なり小なりどの銘柄も同じです。再生可能エネルギーへの需要増加のおかげで大きく成長する可能性があり、3.3%という魅力的な配当利回りを提供しているブルックフィールド・リニューアブルへの投資は、その抱えるリスクを上回る魅力に満ちています。

*過去記事「毎月300ドルの投資で定年までに億り人

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