ピンタレスト(PINS)は8月1日の市場終了後に第2四半期決算を発表しましたが、売上高が予想を上回ったため時間外取引で22%増と高騰しています。
発表された第2四半期の売上高は前年同期比9%増の6億6590万ドルでした。ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想は6億6470万ドルでこれを上回りました。非GAAPベースの1株当たり利益は11セントで、アナリスト予想の18セントにこちらは届きませんでした。
新CEOのビル・レディ氏は決算発表の中で、プラットフォームの広告主が直面している不確実性にもかかわらず、売上が伸びたと述べています。
アルファベット(GOOGL)出身のレディ氏は、6月にベン・シルバーマン氏の後を継いで取締役会の執行会長の座に就きました。また、7月には、アクティビスト投資家のエリオット・マネジメントが9%の株式を保有していることが報じられるなど、このところピンタレストの経営をめぐっては大きな動きが起きていました。
ピンタレストの決算発表の後、エリオットはプレスリリースで、シルバーマン氏と取締役会の指導者交代を称賛し、以下のようなコメントを発表しています。
「ソーシャルメディア、検索、コマースの交差点で市場をリードするプラットフォームとして、ピンタレストは広告とショッピングのエコシステムにおいて独自の地位を占めており、CEOのビル・レディはピンタレストの次の成長段階を監督するのに適したリーダーです」
スナップ(SNAP)やロク(ROKU)など広告に注力する企業が、経済懸念の中で広告主が支出を減らしていることを報告して株価が大きく下落していただけにピンタレストの決算報告が懸念されていましたが、顧客の好みやニーズを的確に伝えてくれるソーシャルメディアとしての同社の広告価値が評価されて売上が落ちることはなかったようです。
また、ウォールストリート・ジャーナルが7月15日にエリオットの持ち株比率を9%と報じたあと、その後それを確認できないままでしたが、この日、エリオットが声明を発表したことでそれを正式に確認できたことも株価の高騰の原因になっているようです。
第3四半期について、ピンタレストは、売上高がパーセントベースで、前年同期比一桁台半ばの伸びとなると予想しており、第2四半期よりも為替の逆風がやや強くなることを見込んでいます。また、非GAAPベースの営業費用は、前四半期比で2桁台前半の伸びを見込んでいます。
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