ショッピファイ(SHOP)の株価は、同社がマクロ経済環境の厳しさを受けて従業員を解雇することを発表したことを受け、7月26日の市場で急落しています。
同社は従業員の10%にあたる約1000人を削減すると、従業員に郵送されたメモの中で明らかにしています。「すべての部門で雇用を削減するが、レイオフは採用、サポート、販売に集中する」と同社は述べています。
ショピファイの株価は、26日の昼過ぎ15.5%安の31.02ドルで取引されており、2020年3月16日以来最大の下落幅となっています。
最高経営責任者のトビ・リュトケ氏はメモの中で、経済の再開が進むにつれて消費者がオンラインショッピングを控え、代わりに対面での購入に回帰したため、売上の伸びが鈍化したことへの対応であると述べています。リュトケ氏は、パンデミック時に、同社はeコマースの成長を10年も加速させることに賭け、その需要に見合うように会社を拡大したと書いています。
「この賭けをしたのは私の判断で、これを誤りました」と同氏は率直に述べており、「今、私たちは調整しなければなりません。その結果、今日、何人かの方とはお別れしなければならず、そのことについては、深くお詫び申し上げます」と続けています。
このレイオフは27日の市場開始前に予定されているショッピファイの第2四半期決算発表の前のタイミングで発表されたため、投資家の恐怖心を煽る結果となっています。同社は前四半期、売上高はほぼ予想通りであったにもかかわらず、収益予想を下回りました。株価は今年に入ってから77%以上下落しています。
「ショピファイの第2四半期の業績は、eコマースの正常化の継続と新たな経済的逆風によって影響を受ける可能性が高い」と、シティのアナリスト、タイラー・ラドケ氏はリサーチノートに書いています。同氏は、同四半期の売上高は減少し、営業利益率は損益分岐点をわずかに下回ると予想しています。
同アナリストは、目標株価を43.20ドルから37ドルに引き下げ、「ニュートラル/ハイリスク」の格付けを維持しました。ファクトセットによると、51%のアナリストが「ホールド」の評価をしており、44%が「買い」、5%が「売り」と評価しているとのことです。
*過去記事はこちら ショッピファイ SHOP