デジタルオーシャン アナリストの格下げで急落

中小企業専用のクラウドプラットフォームを提供するデジタルオーシャン(DOCN)が7月11日の市場で16%近く急落しています。

これはモルガン・スタンレーのアナリスト、Josh Baer氏が同社の格付けをホールドに相当する「イコールウエイト」から売りに相当する「アンダーウエイト」に格下げしたことによるもので、同氏は同時に目標株価も61ドルから45ドルに引き下げています。

Baer氏は、ソフトウェア支出の減速リスクが高まっていることを理由に挙げ、デジタルオーシャンが中小企業や新興企業、個人の開発者、テクノロジー企業(特にアジアとヨーロッパの企業)を顧客にしていることから、それがより顕著になる可能性を指摘しました。

景気後退の可能性があるため、企業は支出を抑制し始めており、中小企業は財務の柔軟性に欠ける可能性が高いとし、経済的リスクが高まる中、特に消費型価格モデルのデジタルオーシャンには注意が必要であると分析しています。

同氏の評価は確かに短期的には妥当ではあるものの、デジタルオーシャンの業績を見てみると、それでも長期的な成長の可能性があることがわかります。2021年の売上成長率は35%と、前年の25%から加速しています。同時に、ユーザー1人当たりの平均売上高(ARPU)は25%増加し、同社の純ドルベースでのネット・リテンション・レートは113%を記録しています

この傾向は2022年第1四半期も続き、売上高は前年同期比36%増、ARPUは28%増、ネット・リテンション・レートは117%に加速しています。同社はまだ利益を上げていませんが、プラスのフリーキャッシュフローを生み出しており、損失を出している理由は減価償却費を含む非現金項目の結果であることを示しています。

経済の浮き沈みにかかわらず、経営陣は今年のガイダンスの中間値で32%の売上成長を予測しています。さらに、デジタルオーシャンの市場規模は今後3年間で2倍になると予想されており、同社は大きく成長する機会が与えられています。

このように、長期的な視点に立つ投資家から見れば、デジタルオーシャンは引き続き魅力的な銘柄であり、今回の下落は購入に動く絶好の機会かもしれません。

*過去記事はこちら デジタルオーシャン DOCN

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