弱気相場の現在は、実力以上に売られ過ぎの銘柄を選別し購入する絶好の機会です。市場が反転したときに容易に立ち直り、長期間の利益をもたらしてくれる優良銘柄をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。
ショッピファイ(SHOP)
eコマース大手のショッピファイの株価は今年に入って76%下落しています。ハイテク株や小売株は敬遠され、どんな不況にも耐えうる堅実なバリュー株が好まれています。
ショッピファイの株価が下落した理由は大きく言って二つあります。一つは、2022年第1四半期に売上の伸びが急激に減速し、前年同期比22%となったこと。もう一つは、経営陣がマーケティング支出を増やしており、それが収益に影響を与えていることです。ショピファイは何四半期も黒字が続いていましたが、第1四半期に15億ドルの巨額損失を計上しました。
最近ショッピファイは、宅配会社のDeliverooを20億ドル以上で買収すると発表しました。この買収は同社の収益を大きく圧迫しますが、これはeコマースの能力を高めるためのものであり、その結果、加盟店の登録が増え、全体として売上と利益が増加することが期待されます。
電子商取引は今後も急成長を続け、今年は5兆5,500億ドルに達すると予想されています。全世界の売上高に占めるオンライン販売の割合は、2年前の17.9%から今年は21%に達し、2025年には24.5%に達すると予想されています。
ショッピファイは、この成長市場でより多くのシェアを獲得するために、将来に向けた投資を行っています。今、ショッピファイの株を購入することで、将来産まれることが期待される投資からの利益を享受することができます。
*過去記事はこちら ショッピファイ SHOP
エアビーアンドビー(ABNB)
エアビーアンドビーは、パンデミックの初期段階で2桁の売上減に苦しみながらも、同時に2020年最大の新規株式公開を果たしました。
その後、旅行がまだ完全に再開されていない中でも同社は躍進し、パンデミック前の売上高を超え、数四半期にわたり黒字を計上しています。
旅行業界にとっては不利な状況下でも、将来にわたって売上を伸ばし続けることができる体制がエアビーアンドビーには整っており、それを実現するために、常にアップグレードを続けているのです。
昨年はそのプラットフォームに150の改良を加えましたが、今年は100の改良を加え、待望の「サマーリリース」を発表しました。
このような機敏な対応が、同社の成功の大きな要素となっています。旅行が困難になったとき、より多くのホストを採用し、都市部以外の場所を提供することができました。
過剰在庫で立ち往生する多くの小売業者とは異なり、エアビーアンドビーが立ち止まることはないと思われます。同社が標榜するとおり、どこであろうと需要を満たすことができるビジネスをエアビーアンドビーは展開しています。
エアビーアンドビーの株価は今年に入り43%下がっていますが、その前にはとてつもない成長の機会が広がっています。
*過去記事はこちら エアビーアンドビー ABNB
フロア・アンド・デコア・ホールディングス(FND)
フロア・アンド・デコアは2020年から営業しているかなり新しい会社で、米国の33州に166店舗と5つのデザインセンターがあります。床材とそれを補完する商品というかなりニッチな分野とはいえ、ホームデポの店舗が2,300店以上あることを考えるとその規模はまだ小さく、成長のチャンスは大きそうです。
これまでのところ、同社は既存の店舗で素晴らしい成果を上げています。「視覚に訴える」レイアウト、無料のデザイン・サービス、強力なオムニチャネル・モデルなど、同社の製品を購入する人が必要とするあらゆるものを提供しており、顧客はその低価格を高く評価しています。2021年には27店舗を出店し、5年前の約2倍の160店舗に達しました。将来的には少なくとも500店舗に拡大できる可能性があると同社は見ています。
2022年第1四半期の売上高は前年同期比31%増で初めて10億ドルを超えましたが、他の小売業と同様のコスト増に対応にしたため、純利益は減少しました。
株価は今年に入ってから47%も下落しています。現在、株価は過去12ヶ月の利益の25倍で取引されており、今後さらに発展拡大する可能性を秘めた銘柄としては割安です。現在のバリュエーションであれば、株主は今後何年も利益を得ることができそうです。ウォーレン・バフェット氏もそのことに気づき、バークシャー・ハサウェイのために同社株を購入しています。