世界で最も賢明と言われる投資家達が今買いに動いている3つの銘柄のご紹介です。
オクシデンタル・ペトロリアム(OXY)
ウォーレン・バフェット氏は、史上最も成功した投資家のリストの上位に位置づけられることは間違いない伝説的な存在です。同氏は不確実な時代に株を買うのが好きで、
Be fearful when others are greedy and greedy when others are fearful(他の人が貪欲なときは恐れ、他の人が恐れているときは貪欲になれ)
という言葉は、まさに同氏のその姿勢を表しています。
バフェット氏は最近、間違いなく他のどの銘柄よりもオクシデンタル・ペトロリアムに対して貪欲でした。同氏と同氏の投資マネージャーは、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオのために、このエネルギー会社の何百万株もの株を購入し、このコングロマリットの株式の保有額は現在、合計95億ドル近くに達しています。
オクシデンタルは今年これまで、株価が2倍以上になるなど大きく上昇しました。しかし、ここ数週間、原油価格が今後低迷することが予想されて下落しています。
しかし、バフェット氏は明らかに原油価格が高止まりすることに賭けています。バークシャー・ハサウェイは、オクシデンタル・ペトロリアムに加え、シェブロンでも大きなポジションを取っており、その保有額は、同社にとって4番目に大きなものとなっています。
アマゾン・ドット・コム(AMZN)
バークシャー・ハサウェイは、アマゾン・ドット・コムの株式も保有していますが、バフェット氏と彼のチームは最近、電子商取引とクラウドのリーダーであるこの企業のポジションを増やしていません。代わりに、別のビリオネア投資家が保有額を増やしており、デビッド・テッパー氏は、自身のヘッジファンドであるアパルーサ・マネージメントを率いて、第1四半期にアマゾンの株式を21%増やしました。
テッパー氏は2008年の金融危機後の10年秋に中央銀行の資産購入が相場を押し上げるとの見方を示し、「テッパー・ラリー」と呼ばれるその後の株高を促したことで知られる著名投資家です。
アパルーサ・マネージメントがアマゾンの保有数を増やしたのは、それほど驚くことではありません。同銘柄は今年に入ってから30%以上下落しています。市場全体の下落がアマゾンの重荷になっている一方で、過剰な設備など同社固有の逆風にもさらされています。
しかし、長期的な展望は非常に良好であることに変わりはありません。中核となるeコマース市場には、まだ十分な成長余地があるはずであり、アマゾン・ウェブ・サービスは引き続き力強い成長を遂げています。ヘルスケアなどの新市場も、同社にとって確かなビジネスチャンスになると思われます。
インサイト(INCY)
ジュリアン・ベイカー氏とフェリックス・ベイカー氏の兄弟は、バフェット氏やテッパー氏のように有名ではありません。しかし、彼らはヘッジファンド、ベイカー・ブラザーズ・アドバイザーズで約257億ドルの運用資産を持つビリオネア投資家です。
ベイカー兄弟は今、インサイトに強気です。彼らは第1四半期にこのバイオテクノロジー企業を250万株追加し、現在ベイカー・ブラザーズ・アドバイザーズの2番目に大きな持ち株となっています。
ベイカー兄弟がインサイトの大ファンである理由のひとつは、同社の製品が売れ続けていることです。同社の第1四半期の総売上高は、血液がん治療薬「ジャカフィ」の売上に牽引され、前年同期比20%増と急伸しました。自己免疫疾患治療薬「オルミエント」も勢いを増しています。
さらにインサイトには、将来が期待できる新製品もあります。血液がん治療薬「Pemazyre」の第1四半期の売上は、前年同期比34%増。アトピー性皮膚炎治療薬「オプセルラ」は、昨年FDAが米国での販売を承認し、順調な滑り出しを見せています。
その成長の見込みを考慮すると、インサイトの株価は依然としてかなり魅力的であるとベイカー兄弟は見ていると思われます。株価収益率(PEG)レシオは0.66と超低水準にあり、非常に割安であると考えられます。