株式投資は、長期的な資産形成のための最良の選択肢の一つです。特に成長株は、退職までに築いておきたい資産の目標を早期に達成するのに役立ちます。魅力のある成長株を購入し保有することができれば、退職までに株式で100万ドルの資産を築く可能性が高くなります。
確かに、成長株のボラティリティは不安ですが、長期にわたって壮大なリターンを生み出すことができる可能性を持っています。そして、退職のために投資を始めるのが早ければ早いほど、複利の力で大きな資産を築く可能性が高まります。
堅実な事業と成長性のおかげで、億り人となって退職を迎えることを可能にしてくれる銘柄をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。
セールスフォース(CRM)
10年前にセールスフォースに2万ドル投資していたら、現在では11万ドル近くになっていたと計算されます。しかも、それは今年の株価の急落を考慮した上での話です。セールスフォースの株価上昇は偶然ではなく、同社は長年にわたって売上とフリー・キャッシュフローを指数関数的に拡大してきました。
セールスフォースは、顧客関係管理(CRM)のグローバルリーダーであり、この業界は今後2桁の年複利成長率で成長すると予測されています。
顧客とより強固で長期的な関係を築きたいと考える企業が増えていることを考えれば、これは驚くべきことではありません。CRMテクノロジーは、すべての顧客情報とインタラクションをオンラインで管理し、売上を向上させることで、企業がそれを実現するのを支援します。
2021年、セールスフォースは世界のCRM市場の23.9%を占めています。2位と3位のSAPとオラクルのシェアはそれぞれ5%程度に過ぎません。
セールスフォースは、2023年1月期の売上高が約20%増の318億ドルにまで拡大すると見込んでいます。2026年には、企業向けメッセージング・プラットフォームのSlackなど、最近の買収が大きく貢献して、少なくとも500億ドル規模の売上となることを目標としています。
これは、セールスフォースがわずか4年で売上をほぼ倍増させる見込みであることを意味しています。このような成長により、セールスフォース株は今後何年にもわたって着実に上昇することが予想されており、定年まで保有するのに最適な銘柄の一つであると言えます。
アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)
アメリカン・ステイツ・ウォーターは、カリフォルニア州を拠点とする水道および公益事業持株会社です。
同社の過去10年間のトータルリターン(値上がり益+配当再投資)は、セールスフォースとほぼ同じですが、もっと早く始めた人はもっと儲かっており、20年前に投資をした人の投資額は、今では10倍になっています。そして、アメリカン・ステイツ・ウォーターは今後数年間で、これまで以上に大きなリターンを生み出す可能性がある理由が3つあります。
まず、同社は米国最大の水道事業者であり、約1400万人の顧客にサービスを提供しています。高度に規制された事業であるため、同社は資本支出に基づき承認されれば定期的に料金の引き上げを行うことができます。2022年から2026年の間に、このような値上げによって1株当たり利益(EPS)が年複利成長率(CAGR)で5%から7%押し上げられると見込まれています。
第二に、アメリカン・ステイツ・ウォーターは、しばしば買収に頼って拠点を拡大しており、そのような成長によって2026年までEPSを最大2.5%のCAGRで押し上げると予想しています。また、同社には軍事サービスグループがあり、50年という長期の契約に基づいて米国内の民間軍事基地にサービスを提供しています。小規模な事業ではありますが、同社のポートフォリオに大きな付加価値を与えています。
第三に、同社は50年以上増配を続けている配当王であり、2026年まで毎年7%から10%の増配を見込んでいます。
EPSと配当金の伸びを合わせると、長期的に株価が着実に上昇して行くことが予想され、投資家の退職後のための資産作りに大きく貢献してくれそうです。