セールスフォース 好決算を発表し時間外で大幅上昇

セールスフォース(CRM)は5月31日、第1四半期決算の発表を行いました。

4月30日に終了した同社の会計年度第1四半期の売上高は74億1000万ドルで、前年同期比24%増、為替調整後では26%増となりました。これは、同社のガイダンス範囲である73億7,000万ドル~73億8,000万ドル、およびアナリストのコンセンサス予想の73億8,000万ドルの両方を上回っています。

非GAAPベースの利益は1株当たり98セントで、こちらも同社の目標値の93〜94セント、アナリストのコンセンサス予想の94セントを上回りました。

今後12カ月間に実行される仕事の指標となる現在の残存履行義務は215億ドルで、前年比21%増となりました。残りの履行義務総額は420億ドルとなっています。営業キャッシュフローは36億8000万ドルで、14%増加しました。

7月期の売上高は76億9000万ドル~77億ドル、非GAAPベースの1株利益は1.01ドル~1.02ドルと見ており、これはコンセンサス予想の77億7000万ドル、1株1.14ドルをそれぞれ下回っています。同社の4月期決算プレスリリースでは、予想を下回る見通しについて何の説明もありませんでした。

セールスフォースはまた、2023年1月期の売上見通しを317億ドル~318億ドルの範囲とし、従来の320億ドル~321億ドルの範囲から引き下げました。同社によると、第1四半期に約6億ドルの為替変動の逆風があり、これが従来予想の2倍であったため、通年の見通しを引き下げたそうです。

非GAAP基準の通期1株当たり利益は、従来の4.62ドル~4.64ドルを引き上げ、4.74ドル~4.76ドルになると見ているとのことです。一般に公正妥当と認められた会計原則に基づく通年の1株当たり利益の見通しは、前回予想の46~48セントから38~40セントに低下しました。非GAAPベースの営業利益率は20.4%となり、前回予想の20%から上昇しました。

アナリストとの電話会議で、共同CEOのマーク・ベニオフ氏は、マクロ経済要因による事業への影響は見られないとし「当社の需要環境は非常に強いままだ」と述べています。

最近のソフトウェア会社の決算発表では予想より弱いガイダンスを出すと急落することがほとんどでしたが、31日のアフターマーケットではそのような気配はなく、好調な業績がガイダンスの下方修正を打ち消した形で、31日の終値に対し9.21%増と株価は大幅に上昇しています。

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