5月31日の米国市場は、ダウ工業株30種平均が7営業日ぶりに反落、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落ました。
そんな中、アマゾン・ドット・コム(AMZN)の株価は好調で終値は4.4%増の2404.19ドルとなりました。これで4連騰となり、2020年4月9日以来の安値となった5月24日の終値2082ドルから4日間で15.5%上昇しました。これは、2020年4月16日に4日間で17.9%上昇した時以来最高の4日間のパフォーマンスとなります。
上昇の主たる要因は、5月27日の遅く、同社の株主が、保有するアマゾン株1株につき19株を追加で受け取る20対1の株式分割を実施するための修正定款の修正を承認したことを明らかにしたためと思われます。株式分割後の株価は、6月6日(月)から取引される予定です。現在の価格では、1株を20株に分割した後の株価は120.22ドルとなります。
金曜日から来週にかけての短期的な買い戻しを期待して、大口投資家が今週、分割を前に株を買い上げるのは不思議ではないかもしれません。
この日、ジェフリーズのアナリストがアマゾンの目標株価を3,700ドルから3,250ドルに引き下げることを発表しました。今年の消費者の支出についてより悲観的な見通しをアマゾンが示したことを引き下げの理由としていますが、「買い」の格付けは維持しました。
しかし、市場は引き下げの理由には反応しませんでした。新たな目標株価でも30%以上の上昇の余地があることの方が意識されているようです。
*過去記事はこちら アマゾン AMZN