マーケットのリバウンドが始まる前に買っておきたい成長株2つ

今年はテクノロジー株受難の年となっています。インフレ率の上昇、サプライチェーンの課題、最終的な景気後退への懸念などから、市場はテクノロジー株に悲観的な見方をしており、テック株が多く含まれるナスダック総合指数は、今年に入ってから24%近く下落しています。

しかし、ナスダック総合指数は常に回復し、史上最高値を更新してきた歴史を持つ指数です。リバウンドは必ず起こるものであり、それは「いつか」ではなく「いつ」の問題です。

必然的に起こると予想されるリバウンドが始まる前に買っておきたい成長株をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。

グローバルeオンライン(GLBE)

グローバルeオンラインは、海外市場への参入障壁を取り除くことで、eコマース企業の国際的な事業展開を支援しています。

景気後退のリスクがあり、生活必需品の値上がりが相次いでいるため、多くの消費者がeコマースサイトでの購入量を減らしています。グローバルeの売上が、プラットフォームを流れる商品総量と相関関係があることを考えると、同社も成長が鈍化していることがわかります。

とはいえ、同社の業績は好調に推移しています。例えば、第1四半期にインフレが始まりましたが、グローバルeは前年同期比65%増の7600万ドルという力強い売上成長を記録しました。これは、米国企業の海外販売による売上が前年同期比111%増となったことが拍車をかけています。

グローバルeは2022年通年の売上予想を5.5%引き下げ、3億9300万ドルとしましたが、これは、マクロ経済環境の悪化による影響を受けると予測していることを示しています。

しかし、この下方修正された数字でも前年との比較では60%の増加となります。同社の売上の大半は、英国と米国を拠点とするeコマース事業によるものです。両国ともマクロ経済が厳しい状況にある中、この成長率は非常に素晴らしいものです。

マクロ経済が悪化しても、グローバルeはミッションクリティカルなサービスであり、顧客にとっては欠くことのできないサービスです。そのため、他のeコマース銘柄と比較して打撃が軽減される可能性があります。

第1四半期の解約率は2%未満にとどまっており、このような経済状況の悪化にもかかわらず、顧客は同社の利用率を高めています。例えばFull Beauty Brandsは今期、同社の力を借りて20以上の新市場に出店しています。

グローバルeの株価は現在、この1年間の最高値から76%も下落しており、売られ過ぎの観があります。同社がこの不況を乗り切り、現在のトップラインの予測を達成できれば、経済が回復するにつれて、巨大な電子商取引の分野でシェアを獲得し続けることができると思われます。

売上高の9.5倍という グローバルeの株価は、上場以来最も低いバリュエーションとなっています。市場が株価と企業の真の価値に乖離があると判断すれば、市場のリバウンドをきっかけに大きく反転上昇する可能性があります。

*過去記事「アナリストが1年後に株価2倍と予想する成長株3つ

ドクシミティ(DOCS)

ドクシミティは、より良い患者ケアを提供するための医療従事者向けデジタルプラットフォームです。このプラットフォームは、医療従事者が他の医師や患者とコミュニケーションを取り、新薬を研究し、遠隔医療訪問を主催し、キャリアを成長させることを支援します。

同社は、医薬品の販売促進を目的とする製薬メーカーと、医療従事者の採用を目的とする病院からの広告収入で収益を得ています。しかし、市場では、こうした製薬会社や病院が、不況になるとこのプラットフォームへの広告支出を控える可能性があると考えられています。

この懸念が、2022年だけで株価が31%下落した理由の一つですが、これは完全には正しくないかもしれません。ドクシミティはこの分野のトップ企業で、米国の医師の80%、米国の医師助手と看護師の50%がこのプラットフォームを利用しています。したがって、製薬会社が広告費を引き下げる必要がある場合、ドクシミティのような有力なプラットフォームを選ぶ可能性は低いと思われます。

顧客はまた、優れた投資収益率(ROI)を見ています。ドクシミティのROIは、2022年3月31日に終了した最近の会計四半期で、製薬会社では10対1、病院では13対1となっています。このような価値を持つことから、顧客は経済環境に関係なく、このプラットフォームへの支出を継続する可能性が高いと考えられます。

同社は、ユーザーのエンゲージメントを高める機能を追加しており、広告主にとっての価値提案はさらに充実したものになる予定です。同社は、最近、20万人の医師のためのスケジュール管理プラットフォームであるAmion.comを買収しました。この買収によって、ドクシミティのプラットフォーム上で費やされる時間が増えることが予想され、広告を出すための場所として同社のプラットフォームはさらに魅力的になります。

ドクシミティは一時的に大きく下落したとしても、それを補完する収益性とキャッシュフローを生み出す力を持っています。最近の会計四半期では、同社はフリーキャッシュフローで4500万ドルを生み出し、48%のマージンを記録しています。また、純利益も3650万ドル以上計上しています。

同社は、新機能の追加によってユーザーのエンゲージメントを高めることに継続的に取り組んでおり、広告主に対する同社の価値提案をより魅力的なものにしています。このため、景気後退期にも、より長期的にも繁栄できる可能性があります。株価が下がっている今は同社への投資を開始する絶好の時期かもしれません。

*過去記事「ドクシミティ 来期のガイダンス引下げで急落

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