ディズニー(DIS)はコムキャスト(CMCSA)が33%の所有権を維持しながら、運営権を渡し、コンテンツのライセンスを継続することに合意した2019年からHuluの3分の2を所有しています。この合意により、コムキャストは早ければ2024年にもディズニーにHuluの持分を買い取るよう要求することができます。
Huluへの出資は、ディズニーにとって戦略的な決断でした。成熟した視聴者にストリーミングという選択肢を提供し、ESPNやDisney+とバンドルするオプションも提供できるようになりましたが、Lightshed Partnersのリチャード・グリーンフィールド氏は、コムキャストが既に今秋からコンテンツをPeacockに移行することを発表していることから、現在の取り決めのメリットは終わりつつあるのかもしれないと見ています。
また、ディズニーは3つの製品を別々に維持するという姿勢から脱却しつつあるようで、ペアレンタルコントロールによってDisney+の成年向けコンテンツへのアクセスを制限する方法を実験している、とグリーンフィールド氏は現状を分析しています。
Huluの66%の株式を売却すれば、ディズニーは少なくとも180億ドルの現金を手にすることができ、ストリーミングプラットフォーム間の競争が激化する中で損失を出している事業をなくすことができると、同氏は述べています。
そして、その資金をネットフリックス(NFLX)の買収に再投資することができると見る同氏は「ディズニーとネットフリックスは、ビデオに費やす時間をめぐる世界的な戦争を支配するストリーミング・パズルの、まさに補完的なピースだ。ストリーミングTVが支配する中、リニアTVは間違いなく減少傾向にあるが、この組み合わせはこの変革にワープスピードで入るようなものだ」と書いています。
この買収は、ネットフリックスが経営を立て直し、加入者減の問題を補強する一方で、ディズニーはネットフリックスの規模、知名度、国際的なコンテンツにアクセスできるようになる可能性があります。
グリーンフィールド氏は、もうひとつの買収のターゲットとしてロブロックス(RBLX)をあげています。ネットフリックスの789億ドルに対し、137億ドルの時価総額を持つロブロックスはより買いに動きやすい銘柄だとしています。
ロブロックスはディズニーがゲーム、ひいてはメタバースに参入するための重要な足がかりになるかもしれないと同氏は考えています。
*過去記事はこちら「ディズニー DIS」