ジョー・バイデン大統領が、ロシアの侵攻からウクライナを守るために米国が無人機を派遣すると述べたことで、防衛サプライヤーであるエアロバイロンメント(AVAV)の株価は3月16日に急騰しています。
「アメリカ国民は、ウクライナの自衛のために、より多くの支援、より多くの武器を求めるゼレンスキー大統領の呼びかけに答えている。これには800の対空システム、9000の対兵器システム(これにはドローンが含まれる)など我々の最も先端的なシステムを送るという約束を実証するものだ」と大統領は述べています。
エアロバイロンメントは米軍にドローンを供給しており、同社のウェブサイトによると、たとえば『スイッチブレード 600』という無人機は、「次世代の長距離滞空ミサイルを代表するもの」だそうです。これは空飛ぶ爆弾のようなもので、発射後、オペレーターが識別した装甲車に照準を合わせることができます。
エアロバイロンメントの株価は9.8%上昇し、3月16日の終値は81.47ドルでした。エアロバイロンメントは小資本の株式であるため、その影響は大きいものです。16日の株価の上昇によって同社の時価総額はおよそ1億5,000万ドル増えて21億ドルとなりました。
ウィリアム・ブレアーのアナリスト、ルイ・ディパルマ氏は16日に、100台のスイッチブレード・システムがウクライナに出荷される可能性があると書いています。
「スイッチブレード300システムのコストは1機あたり約7万ドルであり、この出荷は、700万ドルのスイッチブレードが納入されることを意味する」と同氏は指摘しています。ウクライナの出荷は同社にとって画期的なことだと同氏は考えており、目標株価は設定していませんが、「買い」と評価しています。
2022年暦年では、ウォール街は、同社が約4億8,800万ドルの売上高と1株当たり1.56ドルの利益を生み出すと予測しています。エアロバイロンメントの株価は、2022年のEPSの約52倍で取引されています。
エアロバイロンメントの株価は今年に入ってから31%以上上昇しています。ロシアのウクライナ侵攻により、多くの防衛関連銘柄が高値圏で推移しており。例えば、ロッキード・マーチン(LMT)は、これまで約19%上昇しています。
年初来の上昇により、エアロバイロンメントの株価はアナリストの目標株価を上回っています。8人のアナリストが同社をカバーしており。4人が「買い」、4人が「ホールド」と評価。平均目標株価は約76ドルとなっています。