リヴィアン アナリストの目標株価引下げにより下落

第4四半期決算発表を約1週間後に控えているリヴィアン・オートモーティブ(RIVN)の株価が、3月1日、アナリストの目標株価引下げにより10%近く下落しています。

ウェルズ・ファーゴのアナリスト、コリン・ランガン氏は、目標株価を110ドルから70ドルに引き下げることを発表。一方、「ホールド」の格付けは維持しました。

「我々は製品とブランド戦略には強気であるが、短期的には逆風が吹くと見ている」と同氏は1日付けののレポートに書いています。同氏が挙げる逆風のリストは長く、金利上昇、EV競争の激化、5月に終了する新規公開株のロックアップの期限切れ、高すぎるかもしれない第1四半期の納品期待などです。

リヴィアンは電気ピックアップトラックの生産を拡大しています。間もなく発表される決算では、増産がどのように進んでいるか、2022年の早い時期に何台のトラックを納品するかが焦点となります。

ランガン氏は、同社が今年第1四半期におよそ2,300台のトラックを納品するペースにあると見ていますが、ウォール街のコンセンサス予想は約4,000台です。

競争相手としては、フォード・モーター(F)が間もなく全電気駆動のF-150を出荷しようとしています。これはリヴィアンのピックアップ、R1Tと直接競合します。2023年の初めには、ゼネラルモーターズ(GM)の電気シボレー・シルバラードやテスラ(TSLA)のサイバートラックも登場する予定になっています。

リヴィアンのような成長企業は、売上とキャッシュフローを生み出せるようになるのは何年も先を予定しています。。金利の上昇は、その将来の資金を今日のドルに割り戻す際に、その価値を低下させます。ランガン氏は、今後21カ月間に短期金利が1.75%上昇すると予想しており、これは、リヴィアンの評価にとって「足かせ」になるとしています。

IPOのロックアップの期限切れは、より限定的な問題です。新規公開企業の初期投資家が保有する株式は、通常、IPO後180日間は売却できません。リヴィアンのロックアップは2021年11月9日の同社のIPOから180日後の2022年5月8日ごろに期限が切れることになっています。

アマゾン・ドット・コム(AMZN)とフォードはともにリヴィアンの株式を大量に保有しており、投資家はロックアップが切れたときにこの2社がどう動くかに注目することになります。

ランゴン氏は「ホールド」と評価していますが、リヴィアンはウォール街で比較的人気のある銘柄であることに変わりはありません。同社を担当するアナリストの7割近くが「買い」と評価しています。S&P 500種構成銘柄の平均「買い」評価比率は約58%です。

アナリストの平均目標株価は1株130ドルで、最近の水準からは100%以上の上昇の余地がありますが、この目標株価はほとんどがIPO直後の株価が好調だった時期に設定されたものです。

現在の株価は約62ドルで2022年に入ってからは40%下落、過去52 週間の最高値である 1 株約 180ドルからは約 65% 下落しています。

*過去記事はこちら リヴィアン RIVN

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