ここ最近の変動が激しいマーケットを経験すると、長期間安定的に利益をもたらしてくれる銘柄をポートフォリオに加えておきたい気持ちが強くなります。
頻繁にチェックしなくても、安心してほったからしにできる株。何十年も成長が継続するよう銘柄を保有することが重要です。そのような企業は通常、強力なフランチャイズ、市場での圧倒的な地位、よく知られたブランド、有能な経営陣を持っています。
ウォーレン・バフェットも言っているように、素晴らしいビジネスには時間が味方してくれます。それは、売上と純利益の増加により、時間の経過とともに価値が高まるからです。
そんな買って一生持ち続けることができる3つの銘柄をモトリーフールがピックアップしていますので、ご紹介します。
スターバックス(SBUX)
スターバックスは、全世界に34,000以上の店舗を持つ世界最大級のコーヒーチェーンです。同社はパンデミックの際、店舗の大部分を一時的に閉鎖せざるを得なかったにもかかわらず、その後、その回復力を発揮しました。
2020年度(9月30日決算)の純売上は前年の265億ドルから235億ドルに落ち込みましたが、経済が再開した2021年度には291億ドルに急増しています。純利益も同様のパターンを示し、2019年度の36億ドルから2020年度の9億2800万ドルに急減しましたが、2021年度は42億ドルに回復しています。
その勢いは2022年第1四半期も続き、売上高は前年比19%増の81億ドルに達しました。同社のロイヤルティプログラム「スターバックスリワード」も、米国での会員数が前年比21%増の2640万人に急増しました。
純利益もまた前年比31%増の約8億1,600万ドルに急増。そして、四半期配当金を0.45ドルから0.49ドルに増額し、11年連続の増配となりました。
2020年後半に初めて発表した「Growth at Scale」アジェンダに基づき、同社は国際展開の一環として着実に新規出店を進めていくはずです。経営陣は、2030年までに全世界の小売店舗数が55,000店近くに達すると予想しています。
同社の強力なフランチャイズとブランドの力により、投資家は店舗拡大計画に連動した増収増益を期待することができます。
ペプシコ(PEP)
ペプシコはスナックと飲料の業界おけるマーケットリーダーの一人です。ペプシコーラ、レイズ、マウンテンデュー、ドリトスといった有名なグローバルブランドのオーナーとして、同社はスナック菓子市場でトップの座を占め、飲料業界では第2位の地位を占めています。
ペプシコは2018年から2021年にかけて、647億ドルから795億ドルへと安定した増収を記録しています。その成長はパンデミック中も続き、一方で純利益は2021年に前年比7%増の76億ドルに達しました。
また、同社は一貫して配当を支払っており、今月初めには四半期配当を5%増やし、1株当たり1.075ドルにすることを発表しました。昨年はペプシコにとって49回目の連続増配となり、「配当王」まであと1年というところまで来ています。
そんな老舗であっても、ペプシコにはまだ大きな成長余地があると考えられています。世界の飲料業界の約5700億円の市場規模に対して、ペプシコのシェアはわずか9%と推定されています。世界のスナック菓子においては、5500億円の市場で7%のシェアと見られます。
両市場とも今後5年間は年4〜5%程度の成長が見込まれ、ペプシコは同社のトップラインとボトムラインを拡大する十分な機会が与えられています。
アップル(AAPL)
アップルは、スマートフォンのパイオニアであり、全く新しい産業の先駆けとなり、アプリ開発者の波も生み出しました。現在では、iPadやApple Watchなどのウェアラブル製品も製造しており、Apple TVやiCloudなどのサービスも提供しています。
時価総額2兆7,000億ドルの巨大企業となったアップルは、オンライン活動の急増により、無数のデバイスの需要を押し上げ、パンデミックをうまく乗り切りました。売上高は2019年の2602億ドルから2021年には3658億ドルに増加し、純利益は同期間に553億ドルから947億ドルに急増しています。
アップルは毎年新しいiPhoneとApple Watchを発表して話題を集め、革新的な取り組みを続けており、その忠実な顧客層によって、同社のブランドは人々に影響を与え続けるはずです。
同社は2022年第1四半期も、売上高が前年同期比11.2%増の1239億ドル、純利益が同20.4%増の346億ドルと、素晴らしい業績を発表しています。そして、急成長を続けるとともに、アップルは2012年に四半期配当を開始して以来、着実に増配を続けています。
投資家は、アップルがクールな新製品で視聴者を魅了し続け、サービス収入を長期的に増加させ、全体的な粗利益率の向上、ひいては利益と配当の増加につながることを安心して見守ることができます。