パロアルトネットワークス 旺盛なセキュリティ需要を背景に株価が上昇

  • 2022年2月24日
  • 2022年3月11日
  • BS余話

ほとんどの銘柄がマイナスで赤色に染まった2月23日の市場の中で、パロアルトネットワークス(PANW)の株価は0.4%とわずかな増加ではありますが、前営業日比で値上がりして取引を終え、異彩を放ちました。

これは同社が前日22日に会計年度の第2四半期の決算を発表し、業績が好調で年間のガイダンスを引き上げたことによります。企業のセキュリティ・ソフトウェアに対する需要の強さを示す新たな証拠と市場は受け止め、歓迎したようです。

1月31日に終了した四半期において、パロアルトネットワークスは13億ドルの売上を計上し、前年同期比で30%増え、同社のガイダンスレンジである12億6,500万ドル~12億8,500万ドルと、アナリストのコンセンサス予想である12億8,000万ドルの両方を上回りました。

非GAAPベースの利益は1株当たり1.74ドルで、同社のガイダンスである1.63~1.66ドル、およびアナリストのコンセンサスである1.64ドルを上回りました。請求額は32%増の16億ドルで、同社の予想である15億1,000万ドル~15億3,000万ドルを上回りました。

同社によると、契約したもののまだ納品されていない仕事の指標である、残存履行義務は63億ドルで、前年比36%増となっています。

また、当四半期に100万ドル以上の契約を221件締結し、過去12ヶ月間に100万ドル以上の注文をした顧客の数は過去最高の1,077社になったと発表しました。

第3四半期の売上高は、前年同期比25%~27%増の13億4,500万ドルから13億6,500万ドル、非GAAPベースの利益は1株当たり1.65ドル~1.68ドルと予想しています。

ウォールストリートのコンセンサス予想では、売上高13億5,000万ドル、1株当たり利益1.63ドルとなっていました。

また、第4四半期の売上高を、24%~25%増の15億9,000万ドル~16億1,000万ドルと見込んでいます。

ファイアウォールなどのセキュリティソフトウェアを提供する同社の2022年7月期の売上高は、前回予想の66億7,500万ドル~67億2,500万ドルを上回り、25%~26%増の68億5,000万ドル~68億5,000万ドルとなる見込みです。また、非GAAPベースの通期利益は、前回予想の7.15ドル~7.25ドルに対して、7.23ドル~7.30ドルとなりました。

ニケシュ・アローラ最高経営責任者(CEO)は声明の中で、「サイバーセキュリティに対する需要の高さ、ハイブリッドワークに向けた組織の構築、ハイパースケールクラウドフットプリントの拡大」が引き続き同社の利益につながったと述べています。

この好調な業績を受けて、J.P.モルガンのアナリストであるスターリング・オーティ氏は、株式の格付けを「アンダーウェイト」から「ニュートラル」に引き上げました。また、目標株価を従来の600ドル~620ドルに引き上げています。

「パロアルトネットワークスは、クラウド・セキュリティの機会に対抗するために有利な立場にあるサイバーセキュリティ企業の1つである」と同氏はリサーチノートで述べています。

最近の株価の下落の後、この株のリスク・リターンの設定はよりバランスが取れているように見えるため、評価を中立にアップグレードしたそうです。

パロアルトネットワークスの株価は、12月下旬以降、テクノロジー関連株の広範な売りに引きずられる形で、約17%下落していました。

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