アマゾン 見通しは明るいとヘッジファンドが買い増し

アマゾン(AMZN)は、株価上昇につながるはずの「変曲点」にあると、アクティビスト投資家のダン・ローブ氏が2月16日に投資家に宛てた第4四半期の書簡で述べています。

ローブ氏のヘッジファンドであるサード・ポイントは、以前からアマゾンに投資していましたが、新経営陣が会社を前進させるための長期的な戦略計画を検討していることに賭けて、最近、同社への投資規模を「大幅に増やした」と述べました。

1.6兆ドル規模の時価総額のアマゾンの見通しは「明るい」と、ローブ氏は述べています。パンデミック、労働力不足、サプライチェーンの混乱に関連した過剰コストは、外部環境が正常化するにつれて消滅し始めると予想されるそうです。

「意味のある成長の再加速を前に、評価レンジの下限で高品質な企業の株を、現在の本質的価値の30%~40%の割引率で購入でき、価値を複利化できる可能性がほぼ無限にあるというのは、滅多にないことだ」と同氏は書いています。

ローブ氏は、アマゾンが1月に10年ぶりに自社株買いを行ったことを心強く思ったと述べ、バランスシートがネットキャッシュポジションに近づき、フリーキャッシュフローが改善されることで、株主への資本還元が始まる可能性を示唆しました。

また、アンディ・ジャシー新CEOが同社の将来計画を策定するにあたり、広告収入の開示やカテゴリー別の設備投資の詳細を決定したことを「株主に優しい動き」と称賛しました。

「アマゾンは大規模で複雑な企業であり、財務情報の開示を強化することで、投資家が事業のさまざまな部分や重要な部分の価値をよりよく理解できるようになることは間違いない」と同氏は記しています。

ローブ氏はアマゾンにはおよそ1兆ドルの未開発の価値があると考えています。アマゾンの2つの異なる事業、すなわち中核となるeコマース事業とアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウド事業の価値を、市場が十分に認識していないそうです。

AWSのいわゆる企業価値は1.5兆ドル以上で、同社の現在の市場価値である1.6兆ドルとほぼ同額であり、eコマース事業は約1兆ドルの価値があると同氏は評価しています。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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