ここ数ヶ月の大幅下落のあと、グロース株は数ヶ月前に比べてかなり安くなってきています。そんな中、優れた事業を展開しているにもかかわらず、市場全体の売りに巻き込まれてしまった企業が散見されます。優良企業を見つけ出し、下落している間に購入する絶好のチャンスだとしてモトリーフールが3つのグロース株をピックアップしていますので、ご紹介します。
コインベース・グローバル(COIN)
暗号通貨市場は活況を呈しており、コインベースは何百万人ものユーザーにとって重要な役割を果たしています。同社は、暗号の入り口となる会社です。人々は暗号通貨を購入したり、資産を取引したり、暗号ウォレットに移動させたり、NFTを購入したりすることができます。
コインベースは、このエコシステムの中で、暗号通貨の購入や販売を行う際に課金することで収益を上げており、その結果、高収益のビジネスを実現しています。過去1年間の純利益は30億ドルであり、500億ドルあまりの時価総額を持つこの株式は、利益の17倍という割安の水準で取引されていることになります。
投資家は、ここ数カ月の暗号通貨の価値の下落がコインベースに打撃を与えると考えているようですが、そうではないかもしれません。
経営陣は何度も何度も、同社は暗号通貨の価値ではなく取引量に基づいて収益を上げていると述べており、取引量は過去6カ月間で増加しています。
その上、同社は近々NFTマーケットプレイスを立ち上げる予定で、CEOのブライアン・アームストロング氏は、暗号取引よりも大きくなる可能性があると考えています。これはバリューで取引されているグロース株であり、長期投資家にとって魅力的な銘柄です。
*過去記事「コインベースがオッペンハイマーの2022年トップピックに」
ファイバー・インターナショナル(FVRR)
ファイバーは、在宅勤務やリモートチームの増加に関連するトレンドの助けを借りて、過去3年間で売上を3倍以上に増やしました。しかし、パンデミックによる成長が鈍化し始めたため、最近は株価が下がっています。
成長の鈍化は痛手ですが、一部の仕事がより多くのリモートチームに永続的にシフトしていると思われます。そしてファイバーは、フリーランス市場で買い手と売り手をつなぐ大きな役割を果たすことになると見られます。
ファイバーの株価は、同社の時価総額が30億ドルであることを考えると、コインベースのような割安感はありませんが、収益性を急速に高めることが可能な企業です。
ファイバーの売上総利益率が80%を超えていることからもわかるように、売上高が営業費用を上回るようになれば、純利益を急速に増やすことができます。フリーランス市場には追い風が吹いているため、長期的な成長が期待できる銘柄です。
*過去記事はこちら「ファイバー FVRR」
アサナ(ASAN)
生産性向上ソフトウェア企業のアサナは、成長の初期段階にあり、ここ1年間の売上の約30倍という株価は決して安くはありませんが、それでも魅力的な銘柄です。
2021年第3四半期の売上は前年同期比で70%増でしたが、同社の有料顧客数はまだ11万4,000人に過ぎません。しかし、過去1年間で有料顧客数を96%伸ばしており、同社に5万ドル以上を支出している顧客数は132%増の739人となっています。
アサナは、顧客を増やすことで成長できるだけでなく、顧客1人あたりの売上を増やすことでも成長できます。これは、Software-as-a-Service(サービス型ソフトウェア)の銘柄として、試行錯誤された戦略です。また、ファイバーと同様に、粗利益率の高いオペレーションには大きなレバレッジがかかっています。
アサナは製品を改良することで、より多くの企業にとって魅力的なものになり、それが最終的に成長の原動力になることが期待できます。そして、今後数年間、現在のペースに近い形で成長していくのであれば、株価売上高倍率が30でも価値があると言えます。
*過去記事「アサナ 予想を上回る決算でも株価は下落」