アルファベット 株式分割でダウ構成銘柄入りが可能に

アルファベットが2021年10~12月期決算を発表しましたが(「アルファベット決算 過去最高を更新し株式分割も発表」、過去最高を更新した業績よりも、株式を1株につき20分割するという発表されたことが驚きを持って受け止められているようです。

この分割が承認されることになれば、アルファベットのダウ・ジョーンズ工業株平均組入れへの道を開くことになるかもしれません。

30銘柄で構成されるダウ・ジョーンズ工業株平均は、昔ながらの価格加重方式を採用しており、アルファベットは株式分割をしない限り、無理なく指数に参入することができませんでした。

アルファベットの株価は、7月に分割が有効になると、現在の株価を基準にして148ドル前後まで下がることになります。

現在、ダウの中で最も高値で影響力のある銘柄は、468ドルのユナイテッドヘルス・グループ(UNH)です。

メガキャップのハイテク株5社のうち、ダウに入っているのはアップル(AAPL)とマイクロソフト(MSFT)だけ。アマゾン・ドット・コム(AMZN)、アルファベット、メタ・プラットフォームズ(FB) は入っていません。アルファベットは現在、時価総額でアップルとマイクロソフトに次ぐ第3位です。

今回のアルファベットの動きは予想外でした。というのも、同社の最高財務責任者であるルース・ポラット氏は、昨年6月に開催された同社の年次総会で、現在のところ分割の計画はないと発言していたからです。アルファベットの株式分割は、2014年以来となります。

この行動は、アマゾン・ドット・コムの株式が1株3,023ドルで取引されていることを考えると、株式分割の検討を促す可能性があります。アマゾンは1999年以来、株式分割を行っていません。アマゾンの分割については、会長兼創業者のジェフ・ベゾス氏が判断する可能性が高いと見られています。

アルファベットの分割は、1株に3,000ドル近くかける余裕がない、あるいはそのような投資をポートフォリオの大部分にしたくないという個人投資家にとって、アルファベット株がより魅力的になる可能性があります。

チャールズ・シュワブ(SCHW)は、Stock Slicesと呼ばれる商品を通じて、アマゾンやS&P 500の他の銘柄の端数株式を提供していますが、すべての証券会社が同様の商品を持っているわけではありません。

ジャナスやエイゴン・アセット・マネジメントU.S.の元CEOで、テスラ(TSLA)に関する発言でツイッターのフォロワー数が13万人を超えるゲイリー・ブラック氏は、分割は経営陣にとって好ましい指標であると主張しています。ブラック氏の見解は、分割は企業の幹部による強気の気持ちの表れになるというものです。

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