今週のナスダックを左右するのはアルファベットとアマゾン

新しい週が始まり、1月31日のナスダック総合株価指数は先週末から3.41%増え、14,000の大台を回復しました。

最も大きな打撃を受けた銘柄が最も大きな反発を見せることはよくあることで、この動きが今後も続くのか全く予断を許さないのが今の市場の環境です。

そんな中でも、今後の市場動向を左右するような大きな影響を与えることは間違いないと思われるのが、今週予定されているアルファベット(GOOG/GOOGL)とアマゾン(AMZN)の四半期決算発表です。

ナスダックには何千もの銘柄が上場していますが、その中でも最大クラスの構成銘柄はやはり大きな影響力を持っています。

アルファベットとアマゾンがここ数ヶ月の業績をどう語り、2022年の今後の見通しについてどう話すのか、ナスダックが引き続き跳ね上がるか、それとも下げ幅を拡大するかを決定する上で、大きな役割を果たす可能性があります。

アルファベット(GOOG/GOOGL)

アルファベットの1月31日の終値は1.46%増で、大きく上がった銘柄が多かったナスダックの中では地味なものでした。同社は2月1日の市場終了後に最新の業績を発表する予定です。

株主からの期待は高く、同社の広告収入に劇的な影響を与えた逆風は、今後は解消されていくはずだとの見方が大勢を占めています。

コンセンサス予想では、売上高は前年同期比27%増の721億ドル、1株当たり利益は前年同期比22%増の27.32ドルと見られています。

しかし、仮にアルファベットが2021年第4四半期に好調な業績を上げたとしても、それが必ずしも株価の上昇を保証するものではありません。

多くの企業が、インフレ圧力やサプライチェーンの課題などの新たな問題が、2022年の将来の成長予測を抑制していると見ているからです。

Google検索やYouTubeなどのアルファベットの主要事業は、企業の広告費に依存しているため、これらの企業の業績が振るわなければ、マーケティング費用を削減することになります。そのため、アルファベットが2022年の見通しについて投資家に警告する可能性があります。

アルファベットの株価は、長年にわたって、いわゆるFAANGの中では遅れをとっていましたが、2021年にようやく挽回することができました。投資家は、グーグルの親会社がポジティブなモメンタムを維持し、2022年を記憶に残る年にすることを期待しています。

*過去記事 「アルファベット決算プレビュー 2022年のガイダンスに注目

アマゾン(AMZN)

アマゾンの1月31日の終値は3.9%増と大きく上昇しました。同社は2月3日の市場終了後に第4四半期決算の発表を予定しています。

アルファベットとは異なり、アマゾンはいくつかの主要な指標が前年同期比で減少すると思われます。

売上高は前年同期比で10%近く増加して1,376億ドルになると予想されていますが、1株当たりの利益予想は3.71ドルと、昨年の第4四半期にパンデミックによる規制で前例のないレベルのeコマース活動が行われた際のアマゾンの収益と比較すると、75%近くの減少となると見られます。

アマゾンは、すでに株主にアラームを発しています。

第3四半期決算発表後のアンディ・ジャシーCEOのコメントによると、労働者の確保の難しさ、賃金コストの上昇、グローバルなサプライチェーンの問題、運賃・配送料の上昇などが相まって、アマゾンの収益性を圧迫することが示唆されました。

同社は、どのような状況であっても顧客満足度を維持するというコミットメントを強調しました。しかし、アマゾンはネットフリックス(NFLX)に倣って、利益率の高い定期収入を増やすためにアマゾンプライムサービスの価格を引き上げる可能性があると考える人もいます。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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