J.P.モルガンの厳しい評価によりアドビをはじめとするソフトウェア株が急降下

J.P.モルガンのソフトウェアアナリストであるスターリング・オーティ氏は、2022年に向けたグループの再評価の一環として、アドビをはじめとする十数銘柄を格下げしました。

オーティ氏は、長文のリサーチノートの中で、ソフトウェアの評価を決定する一番の要因は、依然として成長率であると述べています。

「これは2000年以降一貫していることで、成長率が維持できるか、あるいはバリュエーションを維持するための許容範囲内で緩やかになるかが焦点となっている。我々は、ドキュサイン(DOCU)が1日で42%の打撃を受けたことで、成長が急激に鈍化した場合に何が起こるかをはっきりと目の当たりにした」と同氏は書いています。

上場ソフトウェア企業の数が急増しており、68社の新規株式公開とSPAC(特別目的買収会社)の取引により、同氏が監視するソフトウェア企業の数は263社にまで増加しています。

「難しいのは、今年の多くのIPOで見られた取引パターンで、最初は好調だったものの、その後は低迷した。この現象は、賢明な動きをする投資家は、IPO直後に取引されていた価格よりも割安な価格で優良資産を手に入れることができるという現象を引き起こしている」と同氏は考えています。

アップグレード

同氏は以下の銘柄については格上げを行いました。アバララ(AVLR)、クラウドストライク(CRWD)、モデルN(MODN)、SS&Cテクノロジーズ・ホールディングス(SSNC)の格付けを、ニュートラルからオーバーウェイトに引き上げました。

税務コンプライアンスソフトウェアを提供するアバララについては、「ソリューションの守備範囲の広さと、成長率やマージンの向上の可能性を考えると、今はもっとポジティブになるべき時だと思う」と述べています。

セキュリティ・ソフトウェアのクラウドストライクについては、最近の株価下落により、「トップラインの成長がパフォーマンスのアップサイドをもたらす機会となる」と述べています。

ライフサイエンスやハイテク企業向けの収益管理ソフトウェアを販売するモデルNについては、同社のビジネスモデルのクラウド化に期待を寄せています。

また、ヘルスケアや金融サービス分野のソフトウェアを提供するSS&Cについては、「M&A戦略により、いくつかの案件が成立すれば、大きなシナジー効果が得られるだろう」と述べています。

同氏はまた、営業チーム向けソフトウェアを販売するPROSホールディングス (PRO)をアンダーウェイトからニュートラルlに格上げしています。

ダウングレード

今回、オーティ氏は多くの銘柄の格付けを引き下げました。

・オーバーウェイトからニュートラルに引き下げ
アドビ(ADBE)、アムドックス(DOX)、ブルコラ(BCOR)、ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)、PTC(PTC)、ソーラーウィンズ(SWI)

・ニュートラルからアンダーウェイトに引き下げ
アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)、CCCインテリジェント・ソリューションズ・ホールディングス(CCCS)、クラウドフレア(NET)、データドック(DDOG)、ドクシミティ(DOCS)、サピエンス・インターナショナル(SPNS)、Zスケーラー(ZS)

これらのほとんどはバリュエーションに対する懸念を反映したもので、例えばアドビの場合は、株価が目標株価の680ドルから10%以内に収まっていることを指摘しています。

オーティ氏はまた以下の銘柄の目標株価を引き下げましたが、これは主に金利上昇の影響を反映したものです。
アルカミ・テクノロジー(ALKT)、エンゲージスマート(ESMT)、エバーコマース(EVCM)、ギットラブ(GTLB)、リーガルズーム・ドットコム(LZ)、ライブパーソン(LPSN)、ツフィン・ソフトウェア・テクノロジーズ(TUFN)、ユーデミー(UDMY)

お気に入り銘柄

さらにオーティ氏は、2022年に向けて、ビデオ会議のズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)、建設管理用ソフトウェアを提供するプロコア・テクノロジーズ(PCOR)、金融サービス分野でクラウドベースのソフトウェアを提供するインタップ(INTA)の3つをお気に入り銘柄として紹介しています。


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