アップルはVR導入の「カタリスト」になる モルガン・スタンレーが目標株価引上げ

モルガン・スタンレーは12月7日、アップル(AAPL)の目標株価を引上げました。

アナリストのケイティ・ヒューバティ氏は、目標株価を164ドルから200ドルに引き上げ、「オーバーウェイト」のレーティングを維持しました。ハイテク大手が拡張現実製品の発売を控えていることから、今後1年間で大きな上昇が期待できると同氏は見ています。

同氏は、7日付けのリサーチノートで、「ベンチャー企業のAR/VR企業との会話の中で、大量のAR/VRを採用する本当のきっかけは、アップルが市場に参入したときに訪れるというのが、共通の見解だ」と書いています。

ヒューバティ氏の分析によると、AR/VR製品は2026年までに290億ドルの売上を上げる可能性があるそうです。ちなみに、iPadを発売した初年度には200億ドルの売上を上げています。

同氏は、過去5年間のアップルの売上のうち、平均して約6%が、5年前には存在していなかった製品やサービスからもたらされていると推定しています。

長期的なバーチャルリアリティの普及に加えて、ヒューバティ氏は短期的にも力強い成長を予測しています。同アナリストは、12月のiPhoneの出荷台数が増加すると予測しており、予想を300万台増やして合計8,300万台としています。これにより、2022年第1四半期の売上高予想は、2%増の1,223億ドルとなります。

また、サービス部門の売上が伸びていることも株価のアップサイドになると述べています。5年前、投資家はアップルがサービスを収益化する能力に懐疑的でしたが、現在、このセグメントは年間700億ドル近くの売上を上げており、過去4年間で倍増している、と同氏は書いています。

App Storeの売上は、その法的論争にもかかわらず、11月には前年同月比で14%増加しました。アップルは、12月9日から開発者が外部の支払い方法へのリンクを追加できるよう、App Storeの変更を命じられていますが、これにより売上が減少する可能性があります。同社はこの申し立てを不服としていますが、たとえそれが失敗に終わったとしても、ヒューバティ氏は短期的にはリスクがないと考えています。

「消費者の行動が開発者のウェブサイトを通じた直接購入に移行するまでには時間がかかるため、短期的にはApp Storeの売上に意味のある影響はないと考えている」としています。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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