ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)は11月22日のマーケット終了後、10月31日に終了した会計年度第3四半期の決算報告を行いました。
売上高は10億5,000万ドルで、前年同期比で35%増加し、会社予想の10億2,000万ドルを上回りました。当四半期のGAAPおよび非GAAPベースの利益は1株当たり1.11ドルで、同じく非GAAPベースの利益が1株当たり1.07ドルから1.08ドルになるとの予想を若干上回りました。
CEOのエリック・ユアンは声明の中で、「当社は、企業、個人、開発者が、柔軟性のあるハイブリッドな仕事の世界でつながり、協力し、構築するための不可欠なプラットフォームになるための道を順調に進んでいます。当社の世界的なブランド、革新的な技術、多くの顧客基盤は、当社を将来に向けて有利な立場に置いていると考えています」と述べています。
1月期の売上高は15億1,000万ドルから15億3,000万ドル、非GAAPベースの利益は1株当たり1.06ドルから1.07ドルと予想しています。これに対し、業界のコンセンサスでは、売上高10億2,000万ドル、1株当たり利益1.05ドルと予想されていました。
2022年1月期の通期業績については、売上高を40億7,900万ドルから40億8,100万ドル、非GAAPベースの利益を1株当たり4,84ドルから4,85ドルと見ています。これまでは、売上高を40億1,000万ドルから40億2,000万ドル、1株当たり利益を4.75ドルから4.79ドルと予想していました。
ズームは、この1年間の売上が10万ドル以上の顧客数が2,507社となり、前年同期比94%増となりました。また、従業員数10名以上の顧客数は512,100件で、同期間中に18%増加しました。
ズームのケリー・ステッケルバーグ最高財務責任者(CFO)は、同社の決算発表後のアナリスト向け電話会議に向けて準備した発言の中で、10月期には同社の「Zoom Phone」サービスに対する「強い需要」があり、売上は3桁の伸びを示し、1万契約以上の有料顧客が30社あったと述べました。また、非GAAPベースの売上総利益率は、前年同期の68.2%から当四半期は76%に増加したと述べました。
シティのアナリストであるタイラー・ラドケ氏は、この決算発表に対するリサーチノートの中で、1月の第4四半期のガイダンスは「懸念されていたよりも良かった」と書いていますが、同社は依然として「成長の急速な鈍化」に直面していることも指摘しています。ラドケ氏は、同社に対する「ニュートラル」の評価と304ドルの目標株価を維持しています。
この決算発表を受け、時間外取引で一時株価は約4%上昇して252.16ドルとなりましたが、その後株価は大きく下落、22日の終値に対し6.3%減となる227ドル近辺で取引されています。