アマゾン 1,000ドルで音声操作可能なロボット「アストロ」を発売

アマゾン・ドット・コム(AMZN.)は9月28日、同社の音声ソフトウェア「アレクサ(Alexa)」と連携する車輪付きスクリーンのホームロボット「アストロ(Astro)」を発表しました。

ブルームバーグが2018年に開発中と最初に報じていたたこのボットは、9月28日に開催されたアマゾンの製品イベントで、ユーザーの留守中にペットの様子を確認したり、ビデオ通話中に家の中で子供の様子を追ったりする様子が公開されました。自律的に家の中をパトロールしたり、音声コマンドに応答したりすることができ、今年の後半には招待された買い物客向けに1,000ドルで販売される予定です。

初期設定では目を模した円が表示されるスクリーンが付いたアストロは、1秒間に約1メートルの速度で移動することができます。また、カメラが内蔵されており、環境を把握しながら移動することができます。また、アストロには視野を広げるための潜望鏡も搭載されています。

アマゾンのデバイス&サービス部門の責任者であるディブ・リンプ氏は、「お客様は、単に車輪付きのアレクサを求めているわけではありません。私たちは、アレクサを独自の個性を持って具現化しました」と述べています。

リンプ氏によると、このロボットは、開発中のデバイスを公開するアマゾンのプログラムの一環だそです。アストロは、招待制で販売され、導入価格は1,000ドル。その後は1,500ドルになるそうです。

アマゾンは、音声操作が可能なスマートスピーカー「エコー」と、それに付随するソフトウェア「アレクサ」を中心に、巨大なエレクトロニクスビジネスを構築してきました。アマゾンはここ数年、新製品の発表会を開催しており、急成長するスマートホームガジェット市場の中心となることを目指しています。

同社は、デバイス・サービスグループの財務および営業成績を公表していませんが、ユーロモニター・インターナショナルの推計によると、アマゾンのガジェット製品は、米国での販売台数で、アップルとサムスン電子に次ぐ第3位のブランドとなっています。

しかし、製品の大半は、ファイアー TVストリーミングスティックや小型のエコースピーカーなどの比較的安価なギズモです。アストロは、実用的なハードウェアを提供することで定評のあるアマゾンが、プレミアムな製品を高額な価格で販売するという、これまでで最もチャレンジングな製品です。

アマゾンのプレゼンテーションに付随するビデオの中で、デバイス担当役員のCharlie Tritschler氏は、アストロロボットの開発に着手したきっかけについて次のように述べています。

「ある上級管理職会議で、『5年後、10年後に、家庭にロボットが入ってこないと思っている人はこの部屋にいないだろうか』という話になりました。そして、みんなが『そうだね』と言いました。だから私たちは『さあ、始めよう』と言ったのです」。

アマゾンのスカンクワークスのハードウェア部門であるLab126の社長、グレッグ・ゼア氏はこう付け加えています。「これは私たちの最初のロボットであり、最後のロボットではありません」。

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