今週のIPO トースト、フレッシュワークス、レミトリー、クリアウォーター、キュー・ヘルス

トーストとフレッシュワークスを筆頭に、今週は10社以上の企業が株式市場に上場します。9月20日、トーストとフレッシュワークスの両社は、IPOの価格帯を引き上げました。


ユニコーンのレストランソフトウェア企業であるトーストは、2,173万9,131株を1株あたり30ドルから33ドルで売り出すことを申請していましたが、これを34ドルから36ドルに引き上げました。ニューヨーク証券取引所では、TOSTのティッカーで取引されます。

トーストは21日に取引価格を決定し、22日に取引を行う予定であると、事情に詳しい2人の関係者が語ったとバロンズが報じています。約5億株の発行済み株式を持つトーストの評価額は170億ドルを超える可能性があります。

2013年に設立されたトーストは、レストランやバーでの支払い処理や注文の合理化を支援するPOSソフトウェアを提供しています。

目論見書によると、約48,000のレストラン拠点がトーストのソフトウェアを使用し、過去12カ月間で380億ドル以上の総支払額を処理したそうです。顧客には、Flour Bakery & Cafe、Trapper’s Sushi Co.、Harpoon Breweryなどが含まれています。目論見書によると、同社は2,200人以上の「トースター」を雇用しています。


自動化ソフトウェアを提供するフレッシュワークスは、新規株式公開で100億ドル近い評価額を目指しています。カリフォルニア州サンマテオにある同社は、当初2850万株を1株あたり28ドルから32ドルで募集していましたが、20日には32ドルから34ドルに引き上げられました。ナスダック市場で、FRSHのティッカーで取引されます。

フレッシュワークスは、企業がウェルカムメールの送信や役員へのフォローアップリマインダーの送信など、定型的で反復的な作業を自動化するためのソフトウェアを提供しています。

同社のソフトウェアは、約52,500社の企業に利用されています。顧客には、アメリカン・エキスプレス(AXP)、ディスカバー・ファイナンシャル・サービス(DFS)、日本のブリヂストン、ドイツのデリバリー・ヒーロー、クラルナなどがあります。競合先としては、セールフォース(CRM)、ゼンデスク(ZEN)のほか、オラクル(ORCL)、SAP(SAP)などのレガシーベンダーの名前があげられます。

フレッシュワークスは9月22日に取引が開始される予定だと、関係者は述べています。


国境を越えた送金を提供するレミトリーは、IPOで70億ドル近い評価額を狙っています。目論見書によると、同社は1,216万株を38ドルから42ドルで提供し、ナスダックにおけるティッカーはRELYとなります。同社は9月23日に上場する予定だそうです。

2011年に設立されたレミトリーは、米国、カナダ、アイルランドを含む17カ国から100カ国以上への送金を可能にするモバイルプラットフォームを提供しています。目論見書によると、レミトリーの500万人の顧客のほとんどは移民で、家族への送金にこのアプリを利用しているそうです。


同じくフィンテック企業であるクリアウォーター・アナリティクスは、9月24日に取引を開始する予定です。アイダホ州ボイシにある同社は、資産運用会社や保険会社、大企業向けにポートフォリオソフトウェアを提供しています。目論見書によると、クリアウォーターは3,000万株を14ドルから16ドルで提供し、ニューヨーク証券取引所のティッカーCWANで取引される予定です。

目論見書によると、クリアウォーターの評価額は37億ドルにまで上昇する可能性があります。


ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が支援しているCovid-19テスト・プロバイダーのキュー・ヘルスも9月24日に株式を上場する予定であると関係者が語っています。サンディエゴの医療技術会社である同社は、1,250万株を1株あたり15〜17ドルで提供し、ナスダック市場で、HLTHのティッカーで取引されます。

同社は、ユーザーの携帯電話に20分で結果が届くCovid-19テストキットで知られています。今年3月、米国食品医薬品局(FDA)は、同社のCovid-19検査キットに対して、処方箋なしで市販および家庭で使用するための緊急使用許可を与えました。

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