高騰したロビンフッドがミームストックとは異なる、ある重要なポイント

  • 2021年8月5日
  • 2021年8月5日
  • BS余話
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手数料ゼロの株式取引アプリを運営するロビンフッド・マーケッツ(HOOD)が8月4日の市場で急伸し、一時82%高となりました。

一時85ドルまで上昇した株価はその後、上げ幅が縮小し、8月4日の終値は前日比50.41%増の70.39ドルとなっています。

ボラティリティーがあまりにも激しかったことで売買停止措置が少なくとも3回発動されています。

今年初めに市場を騒がせたMeme stock(ミーム・ストック)を思い起こさせる動きに、ロビンフットもミームストックなのかといった声があがっています。

ロビンフッドには、個人投資家からの強い関心と充実したオプション活動など、2021年に急騰した他の銘柄との共通点がいくつかあり、そうした指摘は説得力があります。株価の動きが特定のニュースに結びついているようには見えないことも同じです。

しかし、ロビンフッドにはゲームストップ(GME)のような銘柄を月にまで押し上げた、大きな要素がありません。

それは、ロビンフッドには、現在、ほとんど空売りがないことです。

ショートスクイーズは、今年初めにゲームストップ、AMC エンターテインメント・ホールディングス(AMC)、ブラックベリー(BB)といった株を上昇させましたが、これは強気の買い手が、ポジションをカバーするために空売りをしている人に素早く株を買わせるように仕向けたためです。

しかし、ロビンフッドは先週上場したばかりのため、空売りのために借りられる十分な株数を確保するのが難しくなっています。

データ分析会社S3 パートナーズのIhor Dusaniwsky氏は「ロビンフッドの株価上昇圧力は、ロビンフッドの大量のショートポジションが蓄積されるのに十分な時間がなかったという単純な理由から、ショートスクイーズではない」と述べています。

Dusaniwsky氏は、空売りのために借りられた株式の割合についての確かなデータをまだ持っていませんが、同氏はそれが1,000万株以上であると推定しています。

それは多いように聞こえますが、8月3日に取引された1億7千万株と比較すると、「発行済株式のショートスクイーズがあっても、ロングサイドの売買量に比べてロビンフッドの株価への影響は最小限であることは明らかだ」と同氏は語っています。

そうは言っても、空売りの需要が高いのは明らかです。Dusaniwsky氏によると、ロビンフッドの株を借りるための手数料は、S&P500の株を借りるための平均的な手数料が0.56%であるのに対し、株の価値の40%から90%の範囲であるとのことです。

「株式貸借は需要と供給の関係で成り立つ市場なので、このように高いレートは需要が多く供給が少ないことを意味する」と同氏は述べています。

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