いまだにこれまでのやり方に固執している部分が多い古い業界で、AIを駆使して急成長を遂げている3つのハイテク株をモトリーフールが取り上げていましたので、ご紹介します。
ドキュサイン(DOCU)
Embed from Getty Imagesドキュサイン(DOCU)は、デジタル署名技術のリーダーの1つとしてよく知られていますが、それとは別にコントラクトAIプラットフォームの積極的な革新により、大きく進化しています。
コントラクトAIは、機械学習とルールベースの検索を組み合わせて、法律文書の特定の問題を解決します。
例えば、規制の変更の場合、この技術を使って、どの契約が影響を受けるか、つまり調整が必要かを特定することができます。
このような作業は、通常は弁護士チームが行うものであり、このプラットフォームを利用することにより企業はそのコストを削減することができます。
ドキュサイン・アグリーメント・クラウドの一部であるドキュサイン・インサイトは、AIを別の方法で活用しています。
ドキュサイン・インサイトはAIを用いて特定の条項(または条項の種類)について、法的な契約書を徹底的に検索することができます。特定の関心事の有無を具体的に特定する「ドキュサイン・アナライザー」と組み合わせることで、複数の契約書を交渉する企業のリスクを軽減するのに役立ちます。
同社は急速に成長しています。2022年度第1四半期の売上高は4億6900万ドルで、前年同期比58%増となりました。同社はこれまで利益を出すのに苦労してきましたが、2018年度から2021年度にかけて通期の売上を約3倍に拡大しており、今年度もその勢いを維持できそうです。
経営陣は、2022年度の売上高を19億7,000万ドルに達すると予想しており、アナリストは調整後の利益が90%近く急増して1株当たり1.68ドルになると予想しています。
カーバナ(CVNA)
Embed from Getty Images自動車は一般的に、消費者が購入する2番目に大きな買い物です(1番目は家)。
現代ではオンラインで車を探すのが当たり前になっており、メーカーによってはウェブサイトで自分仕様の新車を作ることもできます。
中古車は少し厄介ですが、カーバナ(CVNA)はAIを活用して、消費者から購入しています。
同社は、巨大な自動車の自動販売機で有名で、現在、全米に28台設置されています。
この自動販売機は、カーバナを通じて購入した顧客が、既存の自動車を下取り(または売却)する際の引き取り・引き渡し場所として機能します。
車の売却や査定には、以前は実地調査が必要でしたが、カーバナはその手間を省き、ウェブサイトにナンバープレートを入力し、いくつかの情報を追加するだけで、査定額が返ってくるようにしました。
これは、ビッグデータと機械学習によって実現したものです。また、中古車オークションでの販売状況を把握することで、需要のある車両を検出し、アルゴリズムの精度を高めています。
ガーバナは現在、アメリカで第2位の自動車ディーラーとなり、黒字化に向けて少しずつ前進しています。
ジロー(ZG)
Embed from Getty Images少し前までは、オンラインで家を売買するなんて考えられませんでした。今では、ほぼすべての不動産業者が、自分の物件を紹介するためにインターネット上で活動しています。
ジローは、さらに一歩進んで、迅速で簡単な取引を望む売主から直接家を購入しています。
全米の不動産市場をすべてカバーするには、通常、大人数のエージェントや査定員が必要ですが、AIを活用するジローは、1億軒の住宅データベースを「Zestimate(推定値)」として提供しています。
Zestimateは、機械学習を利用して、不動産の記録、過去の販売実績、画像などの複数のデータをリアルタイムに集計し、市場の状況の変化に応じて更新します。
「ジロー・オファー」は、売り手から住宅を取得して、利益を得るためにその住宅を売却することを目的としています。同社は2021年第1四半期に7億400万ドル相当の不動産を販売しましたが、これは総売上の58%を占めています。
オファー部門はここ数年で非常に成長しており、2020年には17億1,000万ドルの売上高に達しました。
ジローは2020年にパンデミックの影響もあって通年の赤字を計上しましたが、アナリストは今年、調整後の1株当たり利益が1.04ドルとなり、回復すると予想しています。
また、売上高は66%増の55.4億ドルになると予測しています。規模の拡大と長期的な収益性を達成するためには、この成長率を維持することが重要であり、そのためにはAIの活用が鍵を握ることになります。