買って10年は持ち続けるべきキャシー・ウッド銘柄3つ

このところ復調著しいキャシー・ウッド氏率いるARKインベスメント。その保有株の中からバイ&ホールド投資に最適だと思われるハイテク銘柄をモトリーフールの寄稿者が推奨していますのでご紹介します。

トゥイリオ(TWLO)

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トゥイリオはキャシー・ウッド氏のお気に入りの一つのようで、去年から一貫して保有株数を増やしています。

トゥイリオは開発者向けのプラットフォームで、ソフトウェアエンジニアが自動化されたコミュニケーションやメッセージング・ツールを伝統的なプラットフォームに組み込む力を与えてくれます。

トゥイリオには多くの利点があります。企業は、既存のインフラに手を加えることなく、テキストメッセージ、音声通話、ビデオチャットなどの顧客エンゲージメントを向上させることができます。

ソフトウェア開発者は、小規模なテストと学習を行うことで、プラットフォームの機能を理解し、どのような種類のメッセージングが最適なのかを確認してから、より多くの顧客にコミュニケーションツールを展開することができます。

また、このような使いやすいメッセージングAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)は、すでに強力なものでしたが、最近、さらにスマートにするための買収が行われました。

10月にトゥイリオは、主要な顧客データプラットフォームを運営するSegment.ioを買収すると発表しました。

Segment.ioのプラットフォームは、顧客の企業内にあるすべての顧客データのフィードを1つにまとめて表示します。

Segment.ioは、顧客のデジタルジャーニーを360度見渡せるようにすることで、顧客企業に顧客の詳細な情報を提供し、顧客へのメッセージをよりターゲットに合わせてパーソナライズすることを可能にします。

今回の買収は、素晴らしいスタートを切りました。前四半期、Segment社はトゥイリオのトップラインに4,500万ドルの売上をもたらしました。

さらに、トゥイリオの3つの研究開発部門のうちの1つを、創業者でありCEOであるピーター・ラインハルト氏が担当することになりました。

ラインハルト氏は、Segmentを含むデータプラットフォーム全般と、SendgridのEメールおよびマーケティングキャンペーンに注力します。

Segmentの統合はまだ始まったばかりです。トゥイリオが顧客データプラットフォームの可能性を引き出し、よりスマートでターゲットを絞ったメッセージングを可能にする方法を解明すれば、顧客にとって強力なツールとなるでしょう。

投資家にとってさらに嬉しいのは、トゥイリオが今後4年間で年率30%の有機的な成長を予測していることです(Segment買収の影響は含まれていません)。

2030年以降も保有することを視野に入れて、このキャシー・ウッド銘柄を手に入れるには絶好の機会と言えるでしょう。

ショッピファイ(SHOP)

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キャシー・ウッド氏が率いるファンドが所有するショッピファイの株式は合計で110万株を超え、その価値は16億ドル以上にもなります。

ウッド氏がなぜショッピファイを全面的に支持しているのか、その理由は容易に理解できます。

ショッピファイは、企業がEコマースサイトを作成・管理するための世界最大のプラットフォームを提供しています。

ショッピファイは、顧客の電子商取引サイトの立ち上げ後、決済処理、広告、フルフィルメントと発送、売上分析など、日常のビジネスタスクを管理するための多くのソリューションを提供しています。

また、ソーシャルメディアアプリ、Eコマースサイト、実店舗など、増え続けるマーチャントの販売チャネルを統合するための複雑な作業も簡単に行うことができます。さらに、企業レベルのマーチャントには、より強固なソリューションを提供します。

ショッピファイのマーチャント数は、2年前の100万件から170万件に急増しています。

2020年に大成功を収めたショッピファイは、2021年も勢いよくスタート。第1四半期の総売上高は、前年同期比110%増の9億9,900万ドルに達しました。これは、2020年第4四半期の94%の成長率から加速したものです。同時に、調整後の純利益は11倍以上の2億5400万ドルに急上昇しました。

同社は、Eコマース導入の波に乗っており、その傾向は今後も続くと予想されます。eMarketerの予測によると、世界のオンライン小売売上高は、2019年の3兆3,500億ドルから、2024年にはおよそ6兆3,900億ドルに達する見込みです。

それだけでなく、小売売上高全体に占めるEコマースの割合は、2019年のわずか14%から2024年には22%になると予想されています。ショッピファイは、この大きく成長している機会から利益を得るための有利な立場にあります。

ショッピファイは、2020年に29億ドル以上の売上を上げていますが、これは、経営陣が1,530億ドルと見積もっているアドレッサブル・マーケット全体に比べれば、わずかなものです。

ショッピファイの業界トップという地位、強力な実行力、そして成長を後押しする世の中の状況を考えればこの株を長期保有の対象とすることに迷うことはないでしょう。10年後に後悔する可能性は非常に少ないと思われます。

ロク(ROKU)

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エンターテインメント業界では、従来の有料テレビ事業者からストリーミングサービスへのシフトが進んでいます。

2020年には660万人がケーブルテレビや衛星放送を解約したと推定されており、2024年には米国の3分の1以上の世帯が同じことをするだろうと予測されています。

キャシー・ウッド氏もこの変化に気付いており、だから同氏はアーク次世代インターネットETFとアーク・イノベーションETFの両方にロクの株を保有しているのです。

ロクは、米国とカナダで最も人気のあるビデオストリーミング・プラットフォームの一つを構築しました。第1四半期末時点のユーザー数は5,360万人で、この間、ユーザーに180億時間以上のコンテンツを配信しました。

大人気の自社のストリーミング・プラットフォームからロクは以下のように利益を得ています。

まず、Disney+、Hulu、HBO Maxなど、視聴者がロクのプラットフォーム経由で有料サービスに申し込むたびに、ロクはその利用料の一部を受け取ります。また、同社のプラットフォームに表示される広告も販売しています。

この2つの収入源によりロクのプラットフォーム収入は急速に成長しており、直近の四半期では前年同期比で101%増となっています。売上高の81%がプラットフォーム収入であることを考えると、これは素晴らしいニュースです。

また、ユーザー数が増加し、売上高が増加しているだけでなく、ユーザー1人あたりの売上も増加し続けています。第1四半期のユーザー1人当たりの平均収入(ARPU)は32.14ドルで、前年同期比で32%増加しました。

ロクは新しい動画配信サービスの成長から利益を得ており、この傾向が弱まる気配はありません。現在、米国の平均的な家庭では、4つの動画配信サービスに料金を支払っていると考えられます。

ロクのプラットフォームはすでにカナダと米国でトップシェアを占めています。ストリーミング・プラットフォームへの広告費は増加傾向にあり、視聴者が動画ストリーミング・サービスに継続的にシフトしていることから、ウッド氏が自身のファンドの2つでロクの株式を保有しているのも不思議ではありません。

ポートフォリオに加えて10年持っても後悔しない、数少ない銘柄のひとつがロクです。

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