Eコマースの成長株で手工芸品のオンライン・マーケットプレイスとして知られるエッツィ（ETSY）の株価が今週一時10％近く上昇しました。
Embed from Getty Imagesこれは、6月28日に「ブラジルのエッツィ」と呼ばれるElo7を現金2億1700万ドルで買収すると発表したからです。
Elo7は非公開のマーケットプレイスで、ユニークなハンドメイド商品を販売しており、エッツィとの相性が良いと言われています。
Elo7は、ブラジルにおけるカスタム商品やオーダーメイド商品のリーダーと言われており、同社には、190万人のアクティブなバイヤーと5万6千人のアクティブなセラーがいます。これはブラジルのEコマースサイトのトップ10に入る規模とのことです。
ブラジルは、世界で最も急速に成長しているEコマース市場の1つで、eMarketerによると、2020年、ブラジルのEコマース小売売上高は、アルゼンチン、シンガポール、スペインに次いで世界第4位でした。
Elo7のユーザーベースは、エッツィの9,000万人のアクティブバイヤーと470万人のセラーに比べればごくわずかであり、近い将来にエッツィのビジネスを動かような影響をもたらすことは期待できません。
しかし、今回の買収は、エッツィが2019年に買収した音楽再販マーケットプレイス「Reverb」の統合や、最近のDEPOPの16億2500万ドルでの買収による成功の上に成り立っています。
投資家は、経営陣がエッツィの提供サービスを拡大し、人材を増やすために魅力的な方法で資本を配分できるかを見始めています。
エッツィの株価は、今回の買収発表の前までは、年明け以降動きが低調で、特に5月に大きく下落していましたが、6月下旬以降回復し始めています。
同社はフリーキャッシュフローに対する価格の倍率が35という比較的魅力的な価格で取引されており、長期的な投資に適している株として今の価格レベルは依然として魅力的です。