6月21日、リーガルズーム(LegalZoom)が新規株式公開の条件を設定しました。カリフォルニア州グレンデールにある同社は、約1,910万株をそれぞれ24ドルから27ドルで提供すると、取引のための目論見書に記載されています。同社は、ナスダックにLZというティッカーで上場する予定です。
14の投資銀行がこのIPOに取り組んでおり、JPモルガン、モルガン・スタンレー、バークレイズが主幹事を務めると目論見書には書かれています。
TCVは、リーガルズームの株をIPO価格で9000万ドル分購入することに合意しており、BlackRockとNeuberger Bermanは、それぞれ最大7500万ドル分の株を取得しています。
消息通によれば、6月29日にIPO価格を決定し、翌日に取引を行う予定とのこと。1株27ドルであれば、リーガルズームの評価額は50億ドル以上になる可能性があります。
2000年に設立されたリーガルズームは、その使命を「法律の民主化」としており、企業と個人の両方に、オンラインの法律・コンプライアンスサービスを提供しています。
多くの中小企業が同社を利用しており、2020年に新規設立される有限責任会社(LLC)の10%、新規法人の5%が同社を通じて設立されたそうです。目論見書によると、昨年は37万8,000件のビジネスの立ち上げを支援し、その前の2019年には29万2,000件を支援しています。また、25万件のエステートプラン文書の作成を支援したと、目論見書は述べています。
リーガルズームの3月31日時点の総負債額は7億6750万ドル。今回のIPOで得た資金を、5億2,300万ドルの負債の返済、および一般企業目的に使用する予定です。
今回のIPOは、2回目の試みです。2012年5月、リーガルズームは、ニューヨーク証券取引所への株式上場を申請、9,600万ドルもの資金調達を目指していましたが、2014年にIPOを撤回し、株式を非公開企業であるペルミラに2億ドル以上で売却しました。
2018年には、フランシスコ・パートナーズとGPI キャピタルが中心となって、同社に5億ドルのセカンダリー投資を行いました。この資金調達には、Franklin TempletonとNeuberger Berman Investment Advisersが参加しました。
今回の目論見書によると、IPO後はペルミラが20%近くと最大の株式を保有し、フランシスコは15%近くを保有することになります。