テスラ バッテリー問題でアナリストが目標価格引き下げ

キャナコードのアナリスト、ジョナサン・ドーシャイマー氏は6月14日、テスラ(TSLA)の目標価格を974ドルから162ドル(17%)減の812ドルに引き下げました。しかし、同氏は「買い」の評価は維持しています。

同氏は、テスラに強気の姿勢を崩していませんが、テスラの新型バッテリーについては警戒しています。特に、充電時間の短縮、1回の充電での走行距離の延長、低コストを約束する大型の4680セルデザインに懸念を持っています。

「4680」とは、直径46ミリ、長さ80ミリの円筒形のバッテリーのことです。現在のテスラには「2170」のバッテリーが搭載されています。これは、直径21ミリ、長さ70ミリのものです。

テスラは最近、史上最速の量産車と謳われる「モデルSプレイド」の納車を開始しました。この車は、ゼロから時速60マイルまで2秒以内で走ることができます。しかし、新しいバッテリーの設計により、1回の充電での航続距離が長くなる予定だったPlaid+の販売はキャンセルされました。

ドーシャイマー氏は「Plaid+は、新しいデザインの4680セルを採用した最初のモデルになると言われていた」と書き、今回のキャンセルは、「新しいセルフォーマットの生産準備がまだ整っておらず、Powerwallのようなエネルギー貯蔵製品のセル生産能力の制約が残っていることを示唆している 」と述べています。

バッテリーの準備がまだできていないとしたら問題です。電気自動車メーカーにとって、より良いバッテリーは競争力の源泉だからです。

バッテリーの供給に制約があれば、今後のテスラ車の納入に影響を与える可能性があります。ウォールストリートでは、テスラは2020年の約50万台から、2021年には80万台から90万台の自動車を納入すると予想しています。

ただ、市場はこの引き下げに反応していません。6月14日の価格は0.76%増の614.5ドルとなっています(米国東部夏時間3:17PM)。

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