クアルコムがアーム支援に名乗り

米半導体大手クアルコム(QCOM)がアームに救いの手を差し伸べたいと考えていると、英国紙のテレグラフが報じています。

クアルコムは規制当局がエヌビディアよる買収案を阻止した場合、アーム・ホールディングスへの投資を考えていることを明らかにしました。

同社のクリスチャーノ・アモン社長がテレグラフのインタビューに答えたもので、「もしアームが将来独立するのであれば、クアルコムを含めエコシステム内にある多くの企業がアームへの出資に興味を持つと思う」と述べたとテレグラフは6月13日付けの紙面で報じています。

クアルコムは、マイクロソフトやグーグルの親会社であるアルファベットとともに、昨年9月にエヌビディアがアームの買収を発表した後、反対を表明していました。

アモン氏は「我々や多くの企業にとって、独立したアームに出資することが恐らく最善だ」と述べ、買収に異議を唱えており、「ソフトバンクから独立し、多くの顧客を含めたコンソーシアムが出資する上場企業になれば、素晴らしい可能性を持つだろう」と語っています。

エヌビディアの広報担当者がCNBCに語ったところによると、クアルコムが提案しているIPOは、アームの資金需要を満たすものではないとのことです。

「アームは、新技術の注入を必要としており、それが我々がアームの買収に踏み切って合意した理由だ」と述べ、エヌビディアは、アームのエコシステム向けの製品や技術の設計において、クアルコムの協力を歓迎すると広報担当者は付け加えています。

この買収については、米国、英国、EU、中国の規制当局による調査が行われています。エヌビディアのCEOであるジェンセン・フアン氏は、フィナンシャル・タイムズ紙に対し、2022年初頭に買収を完了させるという同社のスケジュールの範囲内で、規制当局がこの取引を承認すると確信していると述べています。

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