ファストリーが障害の原因を発表

ネット障害を起こしたファストリーの株価が急騰」でお伝えしたネット障害。ファストリー(FSLY)の広報担当者は、「これはサービス構成に起因する技術的な問題であり、サイバー攻撃とは関係ない 」との声明を発表しました。

復旧作業が完了したファストリーは、不具合が発生した経緯と対応について、詳細なブログ記事を掲載しています。

同社のエンジニアリングおよびインフラストラクチャ担当上級副社長のニック・ロックウェル氏は、この投稿の中で、「6月8日に表面化した未発見のソフトウェアバグが、お客様の有効な設定変更によって引き起こされたことにより、グローバルな停電が発生しました。1分以内に障害を検知し、原因を特定して隔離し、設定を無効にしました。49分後には、ネットワークの95%が通常通り稼働しました」と述べています。

また、「今回の障害は広範囲で深刻なものであり、お客様や頼りにしている皆様に影響を与えてしまったことを心からお詫び申し上げます。」と付け加えています。

5月12日、ファストリーは、当時まだ発見されていなかったバグを含むソフトウェアを展開しましたが、そのバグは「特定の状況下で特定の顧客の設定によって引き起こされる」ことがわかったと、ロックウェル氏は投稿に書いています。6月8日の早朝、ある顧客が、バグの原因となった特定の状況を含む有効な設定変更を行ったところ、同社のネットワークの85%がエラーを返したそうです。

問題が発生したのは、米国東部時間の午前5時47分。ファストリーはその1分後にこの問題を発見。その10分後、この問題に関する状況報告を行なったそうです。

問題発生から40分後の午前6時27分、ファストリーは問題を特定。午前6時36分、影響を受けたサービスが回復し始めました。午前7時には、ほとんどのサービスが回復。その日のうちに、ファストリー はこのバグの恒久的な修正を行なったということです。

ロックウェル氏は、「ファストリーは、今回の事件で我々が行ったプロセスと実践について、完全な事後検証を行っている」とし「ソフトウェアの品質保証とテストの過程で、なぜこのバグを検出できなかったのかを解明する」としています。

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