ビザ(V)のアルフレッド・ケリーCEOは、月曜日に開催されたJ.P.モルガンのペイメント会議で、米国と海外の両方の市場で勢いがあると述べました。
米国では約3分の2の人が、2019年よりも今の方が旅行の支出を増やしているそうです。旅行のためのカード決済は、1月から4月にかけて20%ポイント上昇しました。「国内旅行が戻ってくるのは時間の問題」と同氏は述べています。
ケリー氏はまた、ビザにとって収益性の高いセグメントであり、収益の重要な原動力となってい海外旅行についても「もう少し慎重であるが楽観視している」と語っています。カード決済件数は2019年と比較して、特にヨーロッパとアジアではまだ大きく落ち込んでいるそうです。
シンガポールと香港、オーストラリアとニュージーランドなどでは、2国間の「旅行バブル」が起こっているとのこと。また、南ヨーロッパでは今夏に旅行再開が予定されており、それらの地域では予約が増加しているとケリー氏は語っています。
ビジネストラベルはそれほど戻ってきておらず、戻るにはかなりの時間がかかるとケリー氏は見ていますが、同社の収益基盤にとっては個人旅行の方がはるかに重要です。
マスターカード(MA)も同様に、旅行の回復に明るい見通しを立てています。
最高財務責任者のSachin Mehra氏によると、予防接種プログラムが定着し、政府が「旅行バブル」を生み出している国で回復が見られるとのことです。「このような状況がますます増えてきており、旅行は復活し始めている」と同氏は述べています。
投資家は、旅行需要の回復をあまり評価していません。両社の株価は、今年に入ってからS&P500に遅れをとっており、ビザは4%増、マスターカードは2.2%増と、市場の12%増に大きく遅れをとっています。
アナリストの中には、これを買いのチャンスと見る人もいます。みずほ証券のDan Dolev氏は、ビザの「買い」を継続し、同社の会計年度第3四半期における米国の決済件数の伸びは、第2四半期を上回るだろうと述べています。同氏は、4月の決済件数が55%増加したことを受けて、第3四半期の決済件数予測を引き上げました。
また、マスターカード、FIS(FIS)、グローバル・ペイメンツ(GPN)、フィサーブ(FISV)、スクエア(SQ)などの他の銘柄にも「明るい光」を当てることができるとしています。