フラッシュメモリをベースにしたストレージ企業であるピュア・ストレージ(PSTG)が5月2日に終了した会計年度第1四半期の決算報告を行いました。
第1四半期の売上高は、前年同期比12%増の4億1270万ドルで、同社の予想である4億500万ドルを上回りました。当四半期の非GAAPベースの損失は1株当たり2セントで、市場予想である1株当たり6セントよりも損失が少なくて済みました。一般に認められた会計原則では、同社は1株当たり30セントの損失を計上しています。
第2四半期の売上高は、4億7,000万ドルとなる見込みで、市場予想の4億5,600万ドルを上回ります。また、非GAAPベースの営業利益は1,500万ドルとなる見込みです。
CEOであるチャーリー・ジャンカルロ氏は、当四半期の新規顧客数が15%増加したと述べており、これは、パンデミックが始まって以来、初めてのことです。
部品不足によるハードウェアビジネスへの影響について質問されたジャンカルロ氏は、オペレーションチームが「在庫を確保するために必死に取り組んでいる」と述べ、第2四半期に必要な部品を確保できたことについて「まずまずの手ごたえを感じている」と話しました。ただ、「これ以上先を予測することは賢明ではない」とも付け加えています。
部品の供給が逼迫しているため、通常の供給状況の場合に比べて費用が増加しているそうで、フラッシュメモリーの価格が上昇して、平均販売価格を引き上げることができたものの、「ほとんどの取引で競争があり、潜在的なマージン圧迫要因となっている」と述べています。
また、4月の段階では、顧客が在宅勤務やパンデミック時代の環境から抜け出す兆候は見られなかったものの、企業がオフィスに戻り始めると需要が回復すると考えているとも述べ、現在の環境に人々が適応していく中で、IT支出も着実に改善しているとジャンカルロCEOは語っています。
「テック株のアップグレード相次ぐ」でお伝えしたとおり、シュティフェルのアナリスト、Matthew Sheerin氏は、今回の決算発表前にピュア・ストレージの格付けを「ホールド」から「買い」に引き上げ、目標株価は25ドルのままとし、最近の株価から約36%の上昇余地ありと評価しています。
同氏は、同社のクラウド事業の価値が過小評価されていると見ており、現在の価格レベルは “魅力的なエントリーポイント “であると主張しています。
決算が予想を上回ったことを受けてピュア・ストレージの株価は時間外で上昇に転じています。