ロク(ROKU)の株価が2月の高値から25%程度下落しています。押し目買いの好機としてアナリストの「買い」推奨が出ました。
ウェドブッシュのアナリスト、マイケル・パクター氏は4月29日のメモで、ロクの株式の格付けを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げました。ただし、目標価格は475ドルで変更なし。期待値の高さから株価は不安定な状態が続く可能性があるものの、最近の下落局面は 「魅力的なエントリーポイント 」であるとしています。
ロクは、通常のテレビをスマートテレビに変える機器を販売しており、ユーザーはロクのプラットフォームを通じてサービスをストリーミングすることができます。このプラットフォームは、ロクの売上の大部分を占めており、そのエコシステム内で行われる特定のサブスクリプションや広告費から利益を得ています。
同氏は、ロクのプラットフォームは、不完全なソリューションの世界にあって、エレガントなソリューションであると述べています。先進国のほとんどの家庭にはインターネットへのアクセスがあり、少なくとも1台のインターネット対応テレビが設置されているものの、複数のインターネット対応テレビを所有しようとするマルチスクリーン化の流れがあるとしています。
同氏は、パンデミック時に登録されたユーザー数の増加により、同社は引き続き利益を得ていると主張しています。また、リニアテレビからインターネット・ストリーミングへの長期的な移行と、ロクの国際的な事業拡大の取り組みが、同社に利益をもたらすと考えています。
「広告主は、リニアテレビからオーバーザトップ・オンデマンドへの移行を継続すると予想しており、圧倒的な市場シェア、急速に拡大するユーザーベース、優れたターゲティング機能を持つロクは、その恩恵を受ける主要な企業である」と述べています。
このような広告ビジネスの変化を考えると、同社の成長ペースは持続可能であると同氏は考えており、来週予定されている同社の第1四半期の業績報告を前に、ロクの第1四半期の売上は、同社のガイダンスレンジの上限である4億9300万ドルに達したと推定しています。この四半期は利益の出るものではなかったと考えており、1株当たり13セントの純損失を予想しています。
また今後の見通しについては、前年同期比の数字が厳しくなることを考慮して、2021年後半に成長が緩やかに減速するとする通期ガイダンスを維持すると予想しています。
同氏は、自社コンテンツを広告付きの自社サービス「ロク・チャンネル」の提供を評価。このコンテンツによって、18歳から35歳までの大人がより多くサービスを利用するようになると考えており、ログが広告主に対してより多くの料金を請求できる望ましい層であると指摘しています。