アマゾン(AMZN)は4月29日のマーケット終了後に3月期の決算発表を予定しています。
同社は投資家に対し、売上高は1,000億ドルから1,060億ドル、営業利益は30億ドルから65億ドル、コロナに関連するコストは約20億ドルと予想しています。ウォールストリートのコンセンサスでは、売上高は1,045億ドル、1株当たりの利益は9.54ドルとなっています。
市場は、Eコマースが引き続き好調であることを明確に予想しています。ファクトセット社によるとウォールストリートのアナリストは、オンラインストアの売上高を前年同期比41%増の515億ドル、サードパーティの売上高を50%増の217億ドルと予想しています。
サブスクリプションの売上は32%増の73億ドル、実店舗の売上は8%減の43億ドル、AWSの収益は29%増の132億ドルと予想されています。
不明確なのは、米国内の一部がより正常な経済活動に戻り始めた6月の四半期について、同社がどのような予測を行うか。市場では、6月期の売上高を1,087億ドル、1株当たりの利益を10.81ドルと予想しています。
Truist社のアナリストであるYoussef Squali氏は、業績プレビューノートの中で、「買い」の評価と、株価の目標値を3,750ドルとすることを改めて表明しました。
同氏は、パンデミックの沈静化が遅れていることを踏まえ、電子商取引の需要が米国内外で堅調に推移しているとし、売上高はアマゾンが予測した範囲の上限に達すると予想しています。
また、業界関係者との会話や、スナップ社が先週発表した好調な売上といった情報から、「その他」というカテゴリーにまとめられているアマゾンの広告事業の好調を予想しています。
また、アマゾンの2つの主要事業(EコマースとAWS)の優位性と、オンライン広告における新たなリーダーシップ がもたらす長期的な成長の可能性について、市場は依然として過小評価していると考えています。
シュティフェルのアナリスト、スコット・デビッド氏も同様に強気で、「買い」の評価と目標価格4,000ドルを繰り返しています。
同氏は、トップラインの成長率を40%と予想しており、これは業界のコンセンサスを少し上回るものです。これは、プライム会員の新規加入者数の堅調な伸びと、経済が回復する中で小売事業を支える地域やカテゴリーの多様化が追い風になっていると考えるからだそうです。
また、AWSと広告事業は回復に向けて良好な状態にあると述べています。
ウェドブッシュのアナリストであるMichael Pachter氏も同様に、「アウトパフォーム」のレーティングと4,000ドルのターゲットを維持しています。電子商取引における市場シェアの拡大により、同社の売上高および営業利益が予想を上回ると考えているそうです。
より安定した経済状況、アマゾンの多くの市場で継続的に出されている自宅待機命令、超大型食料品セグメントへの継続的な拡大、そして優れた実行力が、第1四半期の好調な業績を牽引した可能性が高いと考えているそうです。
さらに2月から開始したアマゾン・ファーマシーは、米国の(アドレス可能な)市場規模が約6,000億ドルに達するため、市場シェアが拡大すれば、さらなるアップサイドが期待されるとも指摘しています。