リングセントラル、ズーム、トゥイリオに買い推奨

Covid-19によるパンデミックの影響で、クラウドベースのコミュニケーションソフトウェアの導入が加速しています。このトレンドの受益者として最も有名になったのが、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)ですが、コロナ禍後もこのトレンドは続きそうです。

バンク・オブ・アメリカのアナリストであるダニエル・バータス氏は、4月20日、このトレンドを捉えるものとして、通信ソフトウェア分野のカバレッジを開始しました。

同氏によれば、この分野には600億ドル規模の市場機会があり、「クラウドへの移行が進む」と見ています。パンデミックはこの分野に「大きなきっかけ」を与えましたが、パンデミック後の世界でもこの分野は繁栄し続けると予想しています。

まず注目しているのは、UCaas(Unified Communications as a Service)の可能性。UCaasとは、音声、ビデオ、テキストメッセージのすべてが連携してクラウド上に構築されることを意味する専門用語です。バルタス氏は、「通信のミッションクリティカル性、セキュリティ、レイテンシーなどの懸念から、企業の移行は遅れている」と指摘。

しかし、パンデミックをきっかけに、UCaaSのメリット、柔軟性、拡張性が明らかになったと言います。同氏は、アドレス可能な市場は全体で4億人と見ていますが、リングセントラル(RNG)のユーザー数は300万人、8×8(EGHT)は120万人、Zoom Phoneは100万人と、大手企業のシェアはわずかだそうです。

また、関連する2つのアプリケーション、CCaaS(Contact Center as a Service)とCPaaS(Communications Platform as a Service)についても同氏は強気です。CCaaSに特化した企業としてファイブ9 (FIVN)。CPaaSの代表的な企業としてトゥイリオ(TWLO)の名前をあげています。

バータス氏はこの5社のカバレッジを開始。リングセントラル、ズーム、トゥイリオを「買い」。8×8を「ニュートラル」。ファイブ9を「アンダーパフォーム」と評価しています。

リングセントラル(RNG)

リングセントラルは、このグループの中で最上位の銘柄で、バータス氏は目標株価を450ドルに設定しています。同氏は、同社のパートナーシップ戦略を特に高く評価しており、2億人のユーザーを獲得できるチャンスがあり、達成できれば30%以上の持続的成長を支えることができると見ています。

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)

Zoomは、ハイブリッド・ワークフォースを備えた紛れもないミーティング・リーダーとして、これからも存在し続けると同氏は見ています。Zoom Phoneは10億ドル以上の売上を追加できると考えており、2024年度の総売上高を70億ドルから80億ドルにすることへの道筋をつけることができるとし、これはこれは現在の市場予想よりも25%から40%高いしています。目標株価は480ドルに設定しています。

トゥイリオ(TWLO)

トゥイリオについてバータス氏は、30%以上の持続的な成長を見込んでおり、コンタクトセンターなどの新市場への進出も視野に入れています。新製品、コアビジネスの加速、強力な拡大モデルにより、スケールの大きい高成長プロファイルを維持しているとし、目標株価を480ドルに設定しています。

8×8(EGHT)

8×8は、UCaaSとCCaaSの両方で長期的な成長を実現できる企業だと同氏は考えており、目標株価を39ドルとしています。

ファイブ9 (FIVN)

バリュエーションに問題があり、株価が高すぎるとして「アンダーパフォーム」と評価。目標株価は190ドルとしています。


4月20日の終値で、リングセントラルは1.93%増の325.22ドル、ズームは0.79%減の321.78ドル、トゥイリオは0.05%増の367.65ドル、8×8は1.13%増の32.97ドル、ファイブ9は1.15%減の172.52ドルとなっています。

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