今月上場したばかりのディバーシー・ホールディングス(DSEY)にウォール・ストリートのアナリストによる買い推奨が相次いでいます。
同社は工業用および商業用衛生のための洗浄剤、機器、サービスを提供しており、設立は1923年と古い会社です。かつてはシールド・エア(SEE)の傘下にありましたが、2017年にプライベート・エクイティ企業のベイン・キャピタルに約32億ドルで売却されました。ベインはコスト削減とマージンの改善を行って会社を改革、今月再び株式を公開しています。
IPO価格15ドルを下回った価格で取引されていましたが、4月19日に同社のカバレッジを開始した9人のアナリストのうち、8人が「買い」と評価。「買い」と評価したアナリストの平均目標株価が約19.50ドルで、現在取引されている株価よりも約40%高い水準に設定されたことで俄然注目を浴びています。
9人が一斉にカバレッジを開始したのは、カバレッジを開始した証券会社がIPOに参加していたからです。参加している証券会社は、株式公開直後にカバレッジを開始できない規則になっています。
バークレイズのManav Patnaik氏は、「ホールド」と評価した唯一のアナリスト。それでも目標株価は16ドルと、IPO価格より1ドル高く設定しています。
ベアードのアナリストであるAndrew Wittmann氏は、「買い」と評価。ディバーシーの売上の90%は消耗品であり、同社の製品のほとんどは、顧客の資源とコストの節約に役立つ低コスト商品であると述べています。目標価格は、2021年の推定利益の約31倍に基づく18ドルとしています。同業他社で時価総額630億ドルのエコラボ(ECL)が2021年の推定利益の約43倍で取引されているのと比べると現在の株価で約24倍で取引されているディバーシーは割安と見ているそうで、多くのアナリストが同じような見方をしています。
ディバーシーの株価は、4月19日のマーケットでは前日比-2%の14.04ドルと下落しましたが、時間外で+2.56%の14.4ドルと上昇しています。