テスラ(TSLA)は4月12日、電気自動車のパイオニアである同社にアップルのような可能性を見るアナリストにより「買い」推奨を受けました。
Cannacordのアナリスト、Jonathan Dorsheimer氏は、テスラ株を「買い」にアップグレード、目標株価を419ドルから1071ドルに引き上げました。これは、同氏の前回目標価格から124%の引き上げとなります。
同氏はテスラが、アップル(AAPL)のようなプラットフォーム企業に似ていると考えています。
アップルは、携帯電話やコンピュータなどのハードウェアを販売している一方で、音楽やエンターテインメント、クラウドなどのサービスを定額制で提供しています。
同様にテスラも、自動車という高価なハードウエアや、ソーラールーフやバッテリーストレージを販売している一方で、自動運転機能のアップグレードなどのソフトウェアやサービスを提供しているほか、全国に張り巡らされた充電ネットワークを通じて電力を供給しています。
ここに同氏は両社の共通点を見出しています。
アナリストの多くは、テスラの自動運転ソフトウェアや将来のロボットタクシーサービスの可能性に注目していますが、Dorsheimer氏は、エネルギー貯蔵も大きなチャンスだと考えています。同氏は、2025年までにエネルギーストレージの売上が80億ドルになると予測しています。
同氏のアップグレード後、テスラ株をカバーしているアナリストの約43%が「買い」と評価していることになりました。ダウ銘柄の平均的な「買い」評価の比率約60%よりは低いですが、1年前の同社株の「買い」評価比率約20%からは倍増しています。
テスラの株価は、2020年に743%の大幅上昇を遂げましたが、今年に入ってからは1月末に880ドル近くの高値を付けたあと低迷、先週末には670ドル台まで下げていました。この買い推奨の影響もあってか4月12日の午前中の株価は前日比約+3.5増の700ドル台まで上がっています。
2021年第1四半期の業績発表は4月26日。アナリストの平均では、売上高が70%増の102億ドル、純利益が前年同期の1,600万ドルから5億400万ドルになると予想されています。