モトリーフールに掲載された「2 Biotech Stocks That Could Be Millionaire Makers」という記事で紹介されている2つのヘルスケア株が億り人を狙える株としてとても面白そうです。
どちらも100%の成長率を誇り、ヘルスケアを変革する大きなチャンスを持っています。ヘルスケア分野のディスラプターとして今後10年間で大きく伸びる可能性がある小型株、時価総額が10億ドルや20億ドルの会社が、1000億ドルや2000億ドルに大化けする可能性がある株として推奨されています。
オプティマイズRx(OPRX)
オプティマイズRxは米国の医療ビジネスサービス企業。主に、医療業界におけるテクノロジー・ソリューションを提供する。同社製品やアプリケーションには、医師やスタッフが患者のために医薬品サンプルや割引券を探すことができるシステム、薬局ネットワークの検索、臨床メッセージサービスなどを含む。本社所在地はミシガン州ロチェスター。
出所:YAHOO! JAPAN ファイナンス
オプティマイズRxは、米国のデジタルヘルス企業である。電子健康記録会社(EHR)を通じて電子医療情報を提供し、製薬企業が医療提供者や患者とコミュニケーションを取るための直接的なチャネルを提供している。クラウド・ベースのソリューションは、経済的支援、事前認可、および重要な臨床情報へのリアルタイムのアクセスを提供することにより、患者の服薬アドヒアランスを支援する。提供する製品には、ファイナンシャル・メッセージング、ブランド・クリニカル・メッセージング、ブランド・サポート、患者エンゲージメントなどがある。
出所:マネックス証券銘柄スカウター
コロナ禍はオプティマイズRxのバーチャルプラットフォームへの移行を加速させました。これまで製薬会社は、営業担当者を雇って医師を訪問し、市場に出た新しい薬や機器について説明していました。大手製薬会社は医療従事者向けのマーケティングに年間200億ドルを費やしていますが、今ではそのうちの40億ドルがデジタル化されています。
米国市民の医療記録のほとんどは、電子カルテ(EHR)の形でオンラインで安全に保管されています。医師の90%は、毎日、1日平均5.9時間、EHRを使用しているそうです。
オプティマイズRxは、医師がオンラインで患者の記録を調べたときに、製薬会社がその記録にアクセスできるデジタルヘルスプラットフォームを開発しました。
EHRソフトウェアのプロバイダーは500社以上あり、市場は非常に細分化されています。オプティマイズRxは370社以上のEHRプロバイダーとのネットワークを構築し、処方医の60%、保険加入患者の66%をカバーしています。
オプティマイズRxは非常に大きな成長を遂げており、その顧客リストには、アッヴィ、グラクソ・スミスクライン、メルク、サノフィ、ノバルティス、ファイザーなど誰もが名前を知る大手製薬会社の名前が並んでいます。
売上高も急増しており、第4四半期の売上高は122%上昇。そして、第4四半期には黒字化を達成しました。株価は昨年1年間で502%も上昇しています。この成長率を考えると、株価は比較的安価であり、PSRは18となっています。
オントラック(OTRK)
オントラックは米国のヘルスケア企業。AIとテクノロジー技術を取り入れた「オントラックPRE」プラットフォームは、行動の変化によって慢性疾患が改善することを予測し、糖尿病、高血圧、冠状動脈疾患、慢性閉塞性肺疾患などを対象に、行動学的な分野から効果的なケアプランを推奨し、健康を改善する方法を提供する。本社所在地はカリフォルニア州サンタモニカ。
出所:YAHOO! JAPAN ファイナンス
オントラックは、人工知能(AI)や遠隔医療に対応した、仮想化された外来医療を提供する。総合的なテクノロジー対応のOntrakTMソリューションは、PREプラットフォームのコンポーネントで、糖尿病、高血圧、冠動脈疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、うっ血性心不全などの慢性疾患を引き起こす行動上の要因がある加入者を治療するために設計されている。
出所:マネックス証券銘柄スカウター
インターネットがヘルスケアを破壊するもう一つの方法は、バーチャル・ヘルスケア・コーチングです。昨年テラドックが買収したリボンゴ・ヘルスよりははるかに小規模ですが、オントラックは、依存症、うつ病、不安、その他の精神的な問題を抱えている人々を支援するインターネットコーチングの新しい市場を開拓しています。
全世界で1,880億ドルの規模と見られる行動リハビリテーションの市場を可能な限りオンライン化することが、この会社の狙いです。
オントラックのモデルが非常に優れているのは、同社が人工知能を使って、コーチングツールの恩恵を受けられそうな医療プランの加入者を見つけ出すことです。
オントラックの会員の97%は、前年に行動医療サービスを受けていません。サービスが必要な会員を早期に発見し、アプローチすることで、オントラックは、人々に行動の変化を促します。このプログラムは、コーチングを受ける人にとって非常に有益であり、健康保険会社のコスト削減にもつながります。
オントラックの四半期ごとの収益は好調で、直近の四半期では148%の伸びを示しています。ただ、3月に入って株価が暴落。1月に95ドル近くまで上がっていた価格が24ドル近くまで下がりました。
これはAetnaがオントラックとの契約を今年6月で解除すると発表したためです。このニュースに投資家が敏感に反応したことによる暴落でしたが、その後、Aetnaでは、行動医療部門はコスト削減をしても評価されないため、オントラックとの契約は同部門にとって何のメリットもないただのコストだったという事情が判明。オントラック自体の問題ではないことがわかり、株価は32ドルまで戻っています。
オントラックは現在、2021年の売上を1億ドルと予想。これは前年比で20%の成長となります。2022年にはAetnaの損失を補って売上が倍増すると予測しています。株価の暴落のおかげで現在のPSRが6と安くなっていることが魅力です。