ゴードン・ハスケットのアナリスト、ロバート・モリンズ氏がオンライン旅行会社、エクスペディア(EXPE)のカバレッジを開始。「買い」の評価と211ドルの目標価格を設定し現在の株価から2割程度の上昇の余地があるとしました。
また同業のブッキング・ホールディングス(BKNG)についてもカバレッジを開始。こちらは、「ホールド」の評価で目標株価を現在の水準より1割弱高い2,574ドルに設定しています。
エクスペディアに対してより強気なのは、米国を拠点とする事業を展開していることで、今後大きく膨らむと予想される旅行需要を取り込むことができると判断したこと。伝統的なホテルとVRBOという代替宿泊施設の両方で強みを持っていることを評価しています。
またコロナ禍における収益低下に悩まされた昨年、コストの削減に取り組んで利益率の高い体質に生まれ変わったこと、そして、今後もさらなるコスト削減の可能性があることも推奨の理由です。
同社は、ヨーロッパやアジアに比べてワクチンの接種率が高い米国の宿泊市場が他よりも早く回復することを示唆しており、米国にフォーカスしていることがエクスペディアの強みとなっています。
一方、ブッキングについては、同社の欧州市場への依存度の高さを反映して、慎重な見方をしています。
ヨーロッパではワクチン接種率が低く、ウイルスの発生が続いているため、再開のペースが遅くなるとのこと。同社のクラス最高の利益率プロファイルと大規模な代替宿泊施設事業を高く評価するものの、ヨーロッパでは患者が増加し、政府の規制が強化されているため、近い将来の事業拡大は難しいとしています。
そして、ヨーロッパでのワクチン接種率が大幅に改善した場合には評価をより高いものに見直す可能性があると述べています。