過去のデータから不安視されるテック株10

バーンスタインのテック専門アナリスト、Toni Sacconaghi氏が、過去のデータから今後が不安であると考える企業について、そのレポートの中で明らかにしています。

同氏が使った過去のデータはふたつ。ひとつは株価売上高倍率(PSR)。時価総額を年間売上高で割ったこの倍率が高いほど、株価は割高と判断されることが一般的です。

同氏がPSRが15倍以上の銘柄の1970年から2020年までの間のリターンを調べたところ、3年後の平均相対リターンは-18%、5年後では-28%だったそうです。20倍以上ではリターンはさらに悪くなるそうで、バリュエーションが高ければ高いほど、長期的なリターンが悪くなると同氏は述べています。

PSR15倍以上の基準を満たすハイテク株は現在366銘柄だそうで、2017年の25銘柄から大きく増えています。これは、1,540もの銘柄がPSR15倍以上だった2000年以来最も高い数字だと同氏は注意を促しています。

もうひとつの過去データは、利益に関するものです。Sacconaghi氏によれば、現在、ハイテク企業の38%が不採算だそうで、こちらは、2000年3月の36%よりもわずかに高い割合となっており、ハイテクバブルのピーク時よりも高くなっていることが注目されます。

高いPSRと利益が出ていないことの組み合わせは、いずれ大きな問題となる可能性があるとして、Sacconaghi氏は3月26日の終値でPSR15倍以上で取引されている数十の不採算銘柄のリストを持っているそうで、その中の時価総額の大きい銘柄として名前があげられたのが以下の10銘柄です。

エアビーアンドビー(ABNB)、スナップ(SNAP)、メルカドリブレ(MELI)、トゥイリオ(TWLO)、
アトラシアン(TEAM)、ピンタレスト(PINS)、パランティアテクノロジーズ(PLTR)、
ドアダッシュ(DASH)、クラウドストライク(CRWD)、ドキュサイン(DOCU)

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