前の記事「ネットフリックスのプレデター、Disney+」に書いた以外にも両社をめぐる異なる評価がアナリストから出されています。
ベンチマーク・アナリストのマシュー・ハリガンは、ネットフリックスを「売り」と評価していますが、目標株価を485ドルから472ドルに引き下げました。
ハリガンは、一部のユーザーが金曜日に、実際の契約者と同居していない場合は自分のアカウントを作るようにというメッセージを受け取ったという報告に言及。
ネットフリックスの広報担当者は「アカウントを使用している人が、その使用を許可されているかどうかを確認するためのもの」と説明したそうですが、ハリガンは、このような取り締まりには繊細さが必要だと主張しています。
同氏は、調査会社Magid社の推計によると、ネットフリックスの会員の約33%がパスワードを共有しているとしているが、パスワード共有の恩恵を受けているのは一時的に使用するユーザーであったり、経済的に余裕のないユーザーである可能性があると指摘。
「パスワード共有の取り締まりは、少なくとも長期的にはプラスに働く可能性があるが、ディズニー+などとの競争激化によって、価格競争力はやや弱まる」と書いています。
ネットフリックスは全世界の会員数が2024年に3億1,300万人に達すると予想しているが、ディズニーはそれを上回るペースでの会員増を計画しており、ディズニー+の会員数は2024年度中には2億3,000万人から2億6,000万人に達し、ESPN+とHuluを合わせれば、ディズニーが世界のストリーミングサービス全体のトップになることはほぼ間違いないとハリガン氏は述べています。
一方、ネットフリックスを買い推奨しているアナリストもレポートを発表しています。BMO キャピタル・マーケットのアナリストであるダニエル・サーモン氏は、アウトパフォームのレーティングと700ドルの目標株価を設定していますが、3月14日のレポートで強気のコメントをしています。
ネットフリックスはパスワード共有を厳しく取り締まるという選択肢を常に持っており、コロナ禍が終息に向かい前年と比べて厳しい環境に近づく中で、このような動きが総加入者数の増加を促進し、会員数の増加につながると考えていると主張しています。この動きにより、会計年度第1四半期中の加入者数に関するコンセンサス予想を上回る可能性があるとのことです。
ファクトセットに登録されている同株をカバーするアナリストは40名。そのうち、27人のアナリストが「買い」またはそれに相当する評価をしており、4人が「売り」またはそれに相当する評価をしています。残りはその中間に位置しています。平均的な目標株価は626.88ドルで、これは最近のレベルから約20%の上昇を意味します。