トレードデスク(TTD)が勢いづいて来ました。昨年12月20日ごろに970ドル近辺にまで達した後調整色を強め、年が明けてすぐには740ドルまで値を下げていました。その後も700ドル台で推移していましたが、2月に入り800ドルを一気に突破、急上昇しています。
これは、トレードデスク自体に新しいニュースがあったわけではなく、ディジタル広告市場で争うライバル、フェイスブックとアルファベットの好決算が発表されたからだと思われます。
モートリーフールの2月1日付け記事
After Tripling in 2020, Can The Trade Desk Stock Wow Investors Again?
をご覧ください。
この記事の中段に3社の売上、フリーキャッシュフローの伸び率の過去3年の推移を比較した折れ線グラフが記載されていますが、いずれもトレードデスクが圧倒しています。同業他社を上回るペースで同社は伸びています。
トレードデスクは、コンテンツプラットフォームを所有しておらず、バイサイド、広告を買う側に特化しています。これによりクライアントと密接に連携し透明性を確保しているのが同社の特徴です。
一方のフェイスブックとグーグルは広告のバイサイドとセルサイド、両方の取引を行っています。自分たちのコンテンツプラットフォームを持っているため、広告主との関係で利益相反と透明性の問題が発生します。
この違いによってトレードデスクはクライアントの支持を得ており、デマンドサイド・プラットフォーム(DSP)として、アマゾン、グーグルに次ぐ3番目に人気のある業者となっています。
このようにフェイスブック、アルファベットとは少し取り組み方が異なりますが、同じディジタル広告市場で争うライバル。この2社が決算で広告収入のアップを報告したことから、トレードデスクも同様であるとして株価が上昇に転じているものと思われます。
同社の決算発表は未定ですが、2月24日から28日ころとみられています。