きっと自分が持っているせいでしょうが、最近テラドック(NYSE:TDOC)に関する記事が増えている気がします。よく話題になっているのは、コロナ禍終息のあとの姿。巣ごもり状態が緩和されたあともテラドックは成長を続けていけるのか、ということです。そんな記事を読む中で、今まで自分があまり意識していなかった「強み」がありましたので、ご紹介します。
コロナ禍の中で見えてきた強み
診療費の安さ
具体的な金額まではわかりませんが、実際に訪問して受ける診療の費用とバーチャル診療の費用には差があります。バーチャル診療費の方が費用が安いように米国ではなっています。これはもちろん患者にとっては嬉しいことですが、その費用の一部を負担することになる保険会社にとっても同様です。できるだけバーチャルで診療をと契約者に働きかける保険会社が増えることが予想されます。
慢性疾患の減少
診療費が安い、予約が取りやすい、出かけるめんどくささがない、などなどバーチャル診療の良さが理解されるようになると、人々が病院に行く頻度、診察を受ける頻度が高くなってきます。そうすると医療的ケアが行き届くことになり、病気にかかることが少なくなる、糖尿病や高血圧、高脂血症など、徐々に発症して治療も経過も長期に及ぶ慢性疾患にかかる人が減る可能性があると期待されます。
リヴォンゴの買収効果
昨年10月末に買収が承認されたリヴォンゴ・ヘルスを単一の企業体として運営する初めての年が2021年です。リヴォンゴのビジネスモデルは、慢性疾患を対象にデジタル医療管理サービスを提供するというもの。「データチェックや個別サポートを用いて病院と自宅、すなわち医者と患者を結び付ける」というビジョンを掲げるこのサービスが本格的に機能することで、他のバーチャル医療サービスとは異なる強みをテラドックは持つことになります。
合併の前、リヴォンゴは米国の糖尿病市場の1%強のシェアで利益を出していました。テラドックのネットワークに入ることでこの魅力的な市場でのシェアがますます高まることが期待できます。さらに未参入の分野。高血圧や体重管理といった市場へ参入し、デジタル医療管理サービスの売上そして収益が大きく増えることが予想されます。
2021年最も期待できる銘柄
市場データ会社のPrescient & Strategic Intelligenceによると、遠隔医療は2020年から2030年の間に16%の年平均成長率(CAGR)で成長すると予測されています。
テラドックは遠隔医療サービスを提供する世界トップのプロバイダーであり、約200カ国、数千万人の会員を抱える世界的なネットワークを持っています。今後市場が急成長すると予想されるテレヘルス業界のトップ企業として2021年は大きく飛躍する年になると期待しています。