6月3日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

2026年6月3日(水)の米国株式市場は、S&P500とナスダックが10営業日ぶりに下落し、主要3指数が5日連続でそろって過去最高値を更新していた流れも途切れました。S&P500は0.74%、ナスダックは0.89%、ダウ平均は1.21%下落しました。半導体やAI関連には買いが入る一方、ソフトウェア株や大型テック株が軟調となり、特にエヌビディア、アマゾン、マイクロソフト、アップルが指数の重荷となりました。原油価格や金利上昇も市場の調整要因となりました。

以下は、3日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

ナビタス・セミコンダクター(NVTS)

株価変動: +19.26%
詳細: 窒化ガリウム(GaN)や炭化ケイ素(SiC)を使った高効率パワー半導体を開発する企業です。エヌビディアのMGX AIインフラ・エコシステムに関連し、AIデータセンター向けの800VDC電力アーキテクチャや電力供給ボードへの期待が高まり、株価が急騰しました。
*関連記事「ナビタス株はAI電力ブームの本命か PSR137倍が映す過熱と成長期待

サンディスク(SNDK)

株価変動: +6.71%
詳細: NAND型フラッシュメモリやSSDなどのデータストレージ製品を手がける半導体企業です。AIデータセンター向けのメモリ需要が拡大する中、マイクロンやウエスタンデジタルと並ぶメモリ関連株として買いが入りました。

ゲームストップ(GME)

株価変動: +6.02%
詳細: ビデオゲーム小売を中心に展開する企業です。四半期ベースで過去最高の純利益を発表し、さらに20億ドル規模の自社株買いを発表したことが好感されました。ミーム株として知られる同社ですが、今回の決算では利益面の改善と株主還元策が注目され、短期的な買い材料となりました。

インテル(INTC)

株価変動: +4.43%
詳細: パソコン向けCPUで知られる米半導体大手です。前日まで売られていたものの、この日は反発しました。エヌビディアがパソコン向けAIチップを発表したことで、インテルの中核市場への競争懸念から株価は週初に大きく下落していました。しかし、売られ過ぎ感や半導体株全体の強さを背景に買い戻しが入りました。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)

株価変動: +4.02%
詳細: CPUやGPUなどを手がける半導体大手です。エヌビディアCEOによるマーベルへの強気発言をきっかけに、AI関連半導体株への買いが継続しました。株価は上昇し、時価総額9000億ドルに接近しました。AI向け半導体需要の拡大を背景に、エヌビディア以外の半導体大手にも資金が向かいました。

マーベル・テクノロジー(MRVL)

株価変動: +3.73%
詳細: 半導体およびネットワーク関連製品を手がける企業です。前日に株価が大きく急騰した後も買いが続きました。エヌビディアのジェンスン・フアンCEOが、マーベルについて「次の1兆ドル企業」になり得るとの見方を示したことが投資家心理を刺激しました。AIデータセンター向けネットワーク需要への期待が強く、半導体関連株の中でも注目度の高い銘柄となりました。
*関連記事「マーベル株が急騰 エヌビディアが後押しする「次の1兆ドル企業」候補とは

クラウドストライク・ホールディングス(CRWD)

株価変動: -2.78%
詳細: エンドポイントセキュリティやクラウドセキュリティを提供する企業です。AI関連の競争激化やサイバーセキュリティ企業への評価見直しの流れを受け、株価は下落しました。他のセキュリティ関連銘柄と比べると下落率は限定的でしたが、セクター全体の逆風に巻き込まれました。

ギットラブ(GTLB)

株価変動: -2.80%
詳細: ソフトウェア開発支援ツールを提供する企業です。同社はAIへの事業転換の一環として、従業員の14%を削減するリストラ計画を確認しました。AI対応を進める姿勢は示されたものの、人員削減が投資家に慎重に受け止められ、株価は下落しました。

ブルー・アウル・キャピタル(OWL)

株価変動: -3.77%
詳細: プライベートクレジットやオルタナティブ資産運用を手がける企業です。パートナーズ・グループのファンド解約制限により、投資家の間でプライベート市場の流動性リスクが再び意識されました。その結果、ブラックストーンやKKRと同様に、ブルー・アウルにも売りが波及しました。

ブラックストーン(BX)

株価変動: -4.03%
詳細: 世界最大級のオルタナティブ資産運用会社です。スイスの資産運用会社パートナーズ・グループが、プライベートエクイティファンドの解約をファンド価値の5%に制限したことを受け、プライベートエクイティ市場への懸念が再燃しました。その影響で、米国の大手投資会社であるブラックストーンにも売りが波及しました。

アレス・マネジメント(ARES)

株価変動: -4.04%
詳細: プライベートクレジットやオルタナティブ投資を中心に展開する資産運用会社です。プライベートエクイティファンドの解約制限をめぐるニュースを受け、非公開資産を扱う運用会社全体に売りが広がりました。特にプライベートクレジット市場への懸念が、株価の下押し要因となりました。

KKR(KKR)

株価変動: -4.15%
詳細: プライベートエクイティやクレジット投資を手がける大手投資会社です。パートナーズ・グループによるファンド解約制限をきっかけに、非上場資産やプライベートクレジットに対する投資家の警戒感が高まりました。市場では流動性リスクへの懸念が意識され、KKRの株価も下落しました。

パロアルトネットワークス(PANW)

株価変動: -5.64%
詳細: 企業向けサイバーセキュリティ製品を提供する大手企業です。第3四半期決算は堅調だったものの、AIの普及がサイバーセキュリティ企業の成長性に与える影響への懸念を払拭できませんでした。好決算にもかかわらず売られたことで、投資家がセキュリティ関連株の将来性を慎重に見ていることが示されました。

オラクル(ORCL)

株価変動: -5.83%
詳細: データベースやクラウドサービスを展開する大手ソフトウェア企業です。この日は半導体株が堅調だった一方で、ソフトウェア株全体には売り圧力が強まりました。AI投資の恩恵が半導体やネットワーク企業に集中する一方、ソフトウェア企業の評価には慎重な見方が広がりました。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)

株価変動: -6.55%
詳細: 政府機関や企業向けにデータ分析・AI活用プラットフォームを提供するソフトウェア企業です。AI関連の代表的なソフトウェア株として注目されてきましたが、この日はソフトウェア株全体に売りが広がる中で下落しました。AIによる成長期待を織り込んだ銘柄では選別色が強まっており、パランティアについても高い成長期待とバリュエーションへの警戒感が意識されました。また、政府・防衛関連ビジネスをめぐる倫理面の議論も注目されており、投資家心理の重荷となりました。

Zスケーラー(ZS)

株価変動: -6.78%
詳細: クラウド型セキュリティを提供する企業です。パロアルトネットワークスの下落と同様に、AIがサイバーセキュリティ業界の競争環境や売上モデルに与える影響への警戒感が広がりました。サイバーセキュリティ関連株全体が売られる中で、大きく下落しました。

データドッグ(DDOG)

株価変動: -6.99%
詳細: クラウド監視、ログ管理、セキュリティ監視などを提供するソフトウェア企業です。AI需要の拡大によりクラウド利用やデータ監視の重要性は高まっていますが、この日はソフトウェア株全体に売りが広がりました。半導体やAIインフラ関連銘柄に資金が向かう一方、ソフトウェア企業についてはAIによる競争環境の変化やバリュエーションへの警戒感が意識されました。データドッグはAI時代のクラウド運用を支える銘柄として期待されているものの、これまで株価が大きく上昇していたこともあり、利益確定売りに押されました。

オクタ(OKTA)

株価変動: -7.89%
詳細: ID管理や認証サービスを提供するソフトウェア企業です。サイバーセキュリティ関連株への売りが広がる中で、大きく下落しました。AI時代におけるセキュリティ企業の競争優位性や成長期待に対する不透明感が、株価の重荷となりました。

スノーフレーク(SNOW)

株価変動: -7.62%
詳細: クラウド型データ分析基盤を提供するソフトウェア企業です。直近ではAI需要の拡大やアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との大型提携を背景に、同社のデータプラットフォームへの期待が高まっていました。しかし、この日はソフトウェア株全体が売られる流れの中で下落しました。企業がAIを活用するには大量のデータ管理が不可欠であり、スノーフレークの成長余地は注目されていますが、急上昇後の反動や高い期待値への警戒感が株価の重荷となりました。

サービスナウ(NOW)

株価変動: -7.64%
詳細: 企業向け業務自動化クラウドサービスを提供するソフトウェア企業です。AI関連テーマの中でも、投資家の資金が半導体やネットワーク関連銘柄へ向かう一方、ソフトウェア株は売られました。生成AIによる業務効率化がソフトウェア企業に追い風となる一方で、競争激化への懸念も意識されました。

ルメンタム・ホールディングス(LITE)

株価変動: -8.86%
詳細: 光通信部品やレーザー関連製品を手がける企業です。AIデータセンターでは、GPU同士やサーバー間を高速につなぐ光ネットワークの重要性が増しており、前日にはマーベルやコヒレント、コーニングとともに光関連株として大きく上昇していました。しかし、この日は前日の急騰を受けた利益確定売りが優勢となりました。AIインフラ拡大の恩恵を受ける銘柄として中長期の注目度は高い一方、短期的には株価上昇のスピードが速く、反動売りが出やすい状況です。

インテュイティブ・マシーンズ(LUNR)

株価変動: -14.51%
詳細: 月面着陸機や宇宙関連技術を手がける企業です。同社が5億ドル規模の株式売却計画を発表したことで、株式希薄化への懸念から株価は急落しました。直近ではスペースXの大型IPO接近を背景に宇宙関連株全体が大きく買われていましたが、この日は利益確定売りも重なりました。

*過去記事 株価変動

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